1月28日、東京都の目黒雅叙園にて、ターボリナックス ジャパン主催の「ターボリナックス戦略発表ミーティング」が行なわれた。ここでは、「TurboLinks」と呼ばれるパートナープログラムをはじめ、ターボリナックス ジャパンの数々の戦略が語られた。その中で、新製品のリリース情報も告知されたので、ここでご紹介する。
ターボリナックス戦略発表ミーティングにて、製品概要と製品戦略について語る、プロダクトマネージャー倉嶋 紀氏 |
TurboLinux Workstation 6.0
まず、2000年3月に、「TurboLinux Workstation 6.0」が発売される。これは、1999年12月15日に発売された「TurboLinux Server 6.0」をベースに、各種アプリケーションをつけ足したものだ。今回の大きな目玉は、KDEとGNOMEの採用になる。そのほかの具体的なスペックは
- カーネル2.2.14
- glibc 2.1
- XFree86 3.3.6
- インストーラはCUI(TurboLinux 6.0のものを継承)
といったものになる。GUIのインストーラを採用しなかった理由として、使い勝手がそれほどよいとは思われないといった点のほか、ネットワークインストールができない点、細かい設定が不可能な点が挙げられていた。
バンドルされる商用ソフトウェアだが、
- ATOK12 SE for Linux
- Wnn6 Ver.3
- RYOBI 商用フォント5書体
- System Commander Lite
- Applixware 5
- その他
となっている。このうち、Applixware 5については、現在米国で開発中であり、Windows 2000やMicrosoft Office 2000との互換性があるという。現在ベータテストで検証中とのことだ。
TurboLinux 7.0シリーズ
気になるTurboLinux 7.0シリーズだが、これはWorkstation、Server、ClusterServerともに、2000年6月以降の予定となる。TurboLinux 7.0では、使い勝手/ネットワークインストール/細かい設定、といった点に考慮した新型GUIツールを搭載予定とのことだ。さらに、TurboLinux Workstation 7.0の次のバージョン(8.0という名称になるかどうかも未定。ターボリナックス ジャパンの資料では、「Workstation X」となっていた)は、2000年の9月以降になる見通しだ。
また、PCプラットフォーム以外のTurboLinuxは、「TurboLinux for PPC」や、「TurboLinux for Alpha」といった、PCプラットフォーム以外のTurboLinuxも、2000年第2四半期に出荷が予定されている。
今後、TurboLinuxは、Workstation、Server、ClusterServerの3本を柱として展開していくという。ローカライズ部隊のみならず、本体の開発部隊も日本にいるため、日本国内の意見も反映しやすいという点に加え、ClusterServerや、新型GUIインストーラなど、新機能の開拓にも余念がない。今後の同社の動きに注目したい。