ここまでは、e-businessの概念を中心に、そのセグメント分けと、実現手段をIBMがどのように提供しているかを見てきた。そして、これからのIBMのe-businessサービスの要となってくるのが、Javaベースの分散オブジェクトフレームワーク「San Francisco Project」だ。San Francisco Projectは、サーバー側業務アプリケーションの開発を目的とする。ネットワークの3階層モデルでいうところの、ビジネスロジックを司る中間層向けのテクノロジーだ。データストアである既存のRDBと、エンドユーザー用クライアントであるWebブラウザの中間に位置する、Javaコンポーネント作成のためのアーキテクチャである。
現在さまざまなソリューションを組み合わせて提供されているe-businessサービスだが、今後はSan Francisco Projectで開発されたJavaコンポーネントが加わることになるだろう。San Francisco Projectの詳細については、次号で詳細と最新情報をレポートする。
今回は初回ということで、e-businessとして提唱された概念と、その実行手段を紹介した。次回は事例を中心に、e-businessを実践して何が起きたのかをレポートする。