最適な機種はどれ? スマートフォン選びのコツ
昨年はiPhoneのデビューが大きく報道されたため、マニアやオタク以外の人々にも「スマートフォン」という機器の存在が知れ渡ることとなった。現状のスマートフォンは、各社ごとにさまざまな方向に進化しようとしており、どの機種もが個性的な製品になっている。
スマートフォン戦国時代 突入?
2008 年のスマートフォン業界を振り返ると、最大の話題はやはりiPhoneの登場であろう。発売日前から行列が伸び始め、一般のメディアまで大きく取り上げたため、派手なお祭り騒ぎとなった。だが、iPhone 以外にも各社からさまざまな特徴を備えた多くのスマートフォンが、デビューを果たしている。
このようにスマートフォンが増えてきた理由の1つは、携帯電話市場が飽和状態に近づいていることだろう。端末の新規需要が減り、買い替え需要が中心となってくれば、既存機種との差別化のため、高機能化、スマートフォン化といった流れは必然といえる。 また最近のスマートフォンはPC 用のWebサイトもそのまま見られるようになっているものが多い。Webサイトはどんどんとコンテンツのリッチ化が進んでおり、以前よりも大量のデータをやり取りするようになっている。定額料金制が行き渡った家庭用のインターネットサービスなら問題にならないが、携帯電話やスマートフォンの従量課金で同じコンテンツを見ると、パケット料金が莫大になってしまう。そこで、各キャリアは定額制の料金体系を導入するなど、スマートフォンを利用しやすい状態を整えているといった状況だ。
現状では、スマートフォンはまだまだ進化の方向を模索中であり、ベンダー各社の特徴が表われている。ユーザーは用途に合わせて、自分に最適な機種を選ぶ必要がある。
著者について
遠藤哲(えんどうさとし)
電子交換機のソフトウェア開発をしていた元SE。インターネットに触発されて転職し、TCP/IPなどインターネット技術のほかSONET/SDH、DWDMなど光伝送システムの教育を担当。現在は独立してネットワークの技術教育インストラクター兼ライター。
山根康宏(やまねやすひろ)
携帯電話研究家。香港を拠点にフリーランスとして活動中。日本と海外の携帯電話ビジネスの違いなど、海外在住者ならではの視点による記事やコラム、書籍などを多数執筆している。海外展示会取材時は現地で端末を購入するなど、各国の体験レポートも得意としている。
本記事について
本記事はNETWORK magazine 2009年1月号に掲載されたものを元に一部加筆・修正しています。なお、記事中で著者名の記載されていない記事は遠藤哲氏が担当しています。
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