この記事は「【短期集中連載】この冬作ろう! jQueryプラグイン講座」のウォーミングアップ編です→[連載インデックス]へ
数あるJavaScript/Ajaxライブラリの中でも2008年、もっとも勢いがあったのが「jQuery」だ。jQueryは従来の“Webアプリケーション”のプログラマーだけでなく、コーダーやデザイナーといった“Webサイト”の作り手からも広く支持を集めた。そのjQueryの特徴の1つである「プラグイン」の作成方法について本連載では解説する。簡単なプラグインを1日1本、 実際に作っていく6日間の集中講座だ。ぜひこの冬休みを利用して、楽しみながらjQueryプラグインを作ってみよう。

プログラマーだけでなくデザイナーにも人気のjQuery
そもそも「jQuery」ってなんだ?
「jQuery(ジェイクエリー)」は代表的なAjax/JavaScriptライブラリの1つです。jQueryの特徴としては「少ないプログラムコードで、より多くのことができる」という点が挙げられます。また、jQueryライブラリ本体のファイルサイズも非常にコンパクトです。
jQueryの登場以前、Ajax/JavaScriptライブラリでは「Prototype.js」ライブラリが有名でした。Prototype.jsはプログラマーが便利だと思う機能を詰め込んだライブラリです。これに対してjQueryは、Webデザイナーにとって便利な機能を詰め込んだライブラリです。書き方はCSS(スタイルシート)のセレクタと同じなので、CSSが分かればより早くjQueryを扱えるでしょう。
Prototype.jsは登場した時点では非常に便利なライブラリでしたが、多く利用されるにつれて問題点も出てきました。オブジェクトの拡張やグローバル変数の衝突、他のAjax/JavaScriptライブラリとの併用が難しい、などの問題です。
Prototype.jsの後に登場したjQueryは、これらの問題をスマートに解決した上で、手軽に拡張できるように「プラグイン」という機能が用意されています。jQueryのプラグインは、一般的にはライブラリのようなものですが、jQueryライブラリ本体の機能を手軽に拡張することができ、非常に強力かつ便利なものになっています。
すでにjQueryのプラグインは数多く作成されており、以下のページにカテゴリ別にまとめられていますので、一度覗いてみましょう。もちろん、自分で作成した自作プラグインも登録できます。便利なプラグインができたらぜひ登録して公開してみましょう。
今日からスタートする短期集中連載では、このjQueryのプラグインを作成します。なんだか難しそうに思えるかもしれませんが、実際にやってみれば思った以上に手軽にできます。ぜひ一緒にやってみましょう。
初回は、まず、プラグインを作成するにあたって押さえておきたい最低限のポイントを確認しておきましょう。