Cloudの正式名称はAzureに
米マイクロソフトは、現地時間の10月27日、米国ロサンゼルスで開催中の技術者向けカンファレンス「PDC 2008」で、クラウドサービス向けのOS「Windows Azure」と、そのプラットフォーム「Azure Services Platform」を発表した(関連記事)。
筆者は眠い目を擦りながら、同社CSAのRay Ozzie氏による初日の基調講演をネットで見ていた。眠さのせいもあって、最初は「Windows Azure」の説明に耳を傾けても、これが噂のクラウドコンピューティングOSなのかがよく理解できなかった。
しばらくすると、マイクロソフトが提供したいのは、最終的にはクラウドのホスティングサービスであって、それを構築するためのアプリケーション(OS)がWindows Azureだということがやっと分かってきた。
赤いスニーカーのにくい演出
その詳細を語るために登壇したのが、開発チームの代表のAmitabh Srivastav氏だ。真っ赤なスニーカーを履いて登壇し、「おはようPDC! 今日は、これまではコード名『Red Dog』と呼んでいたプロジェクトを、Windows Azureとしてお披露目できてとてもうれしいよ」と挨拶した。お茶目な演出だ。
クラウドコンピューティングは、実体がつかみにくい概念だ。クラウドは「雲」という意味で、ブラックボックス化された概念の象徴として使われているので、あいまいな印象があるのは仕方がない。使う側から見れば「ハードやソフトを気にしないで、ネットの向うにある便利なサービスを使える」と考えておけばいいだろう。
マイクロソフトとしては、いつの日かユーザーが「へー! あれもこれもそれも出来ちゃうのは、Windowsのおかげなんだ。なんだか分からないけどWindowsって便利だなー」となればいいのだろう。
