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夢を感じるファインダーを──α900開発者に聞く

2008年10月23日 15時39分更新

文● トレンド編集部

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左から商品企画を担当したソニーデジタルイメージング事業本部AMC事業部の上田定伸氏、ファインダーの光学設計を担当した帯金靖彦氏、画質設計を担当した関根義之氏、メカ設計担当の岡崎純氏

 今秋から年末にかけて一気に普及が進みそうな、35mmフルサイズ一眼レフ機。キヤノン、ニコンに続いて、ソニー初の「α900」もいよいよ発売になる(関連記事)。

 α900は有効2460万画素と超高画素のCMOSイメージセンサー「Exmor」を搭載した、フラッグシップ機。CMOSセンサー上でデジタル化し、ノイズを低減するオンチップカラムAD変換など、イメージセンサーを自社開発している強みを生かしつつ、αの銀塩時代から培った高性能な光学式ファインダーも搭載している。

 ソニーの開発陣に、α900のこだわりどころについて聞いた。


フルサイズセンサー搭載で、画素数が2倍に


35mmフィルム時代から慣れ親しんだ感覚と、フルサイズならではの高画素がα900の魅力と語る商品企画担当の上田氏

── ソニー初のフルサイズ機となったα900ですが、画素数もα700の2倍に増えました。キレのいい単焦点レンズとの組み合わせなども楽しめそうですね。

上田 はい。今回の機種では、24メガの高画素センサーを搭載しつつ、ボディー内手ぶれ補正にも対応しています。ポートレートなどでも好評いただいているカールツァイスの85mm/F1.4など、明るい単焦点レンズを使っても、高精細でシャープな画像が撮影ができます。

── フルサイズ機の魅力やニーズの面で、重視しているポイントは何でしょう。

上田 フィルムの時代から染み込んでいる感覚ですね。画角はもちろんですが、画素数の向上や魚眼レンズなど、フルサイズだから表現できる世界もあると思います。

── 24メガピクセルはクラス最高の画素数ですね。画素数競争に関しては一段落付いたのかなと、思っていましたが。

関根 レンズの本当の描写力を生かすためには、低い画素数ではもったいないと思っています。まだまだ可能性はあると思いますね。今回は、APS-Cの12メガピクセルがそのままフルサイズになった形ですから、画素サイズが小さくなるといった、高画素化によるデメリットはありません。

画質設計担当の関根氏(右)は、黎明期から電子スチルカメラの開発に携わっている人物。帯金氏はα900の魅力であるファインダーの光学設計を担当した

── レンズの描写力を最大限に発揮するためには、受け皿となる撮像素子の側がそれを上回る情報量を記録できないといけないと。センサーサイズの違いがそのまま、画素数の違いとなっているという理解でいいでしょうか。

関根 そう理解していただいて結構です。

── 搭載するCMOSセンサーは、列ごとにADコンバーターを配置し、撮像素子の内部でデジタル信号化できる点が特徴であるだと思います。その数はいくつに増えましたか?

関根 6000個に増えています。

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