6桁の数字で外からサーバーに接続
ASCII.jp 外部から接続する機能を実現するに当たって、「HS1ではここを簡単にした」という点はありますか。
鞍田 HS1で外部からの接続を実現する機能を「ホームアクセス」と総称しています。ホームアクセスには3種類の機能があります。
例えばCP1ですが、これは「メディア共有機能」を使って、インターネット経由で外からつながります。CP1を単身赴任のパパが持っていき、自宅のママがHS1に写真を取り込むと、パパが外から写真を見られるとか。
これを実現する場合、インターネット越しにCP1の小さな画面上でどうやって接続設定をするのかが問題です。そこで、CP1側で表示した6桁の番号を、サーバー側で入力するだけでお互いの機器認証ができるようにしています。この部分は特に、ホームアクセス機能の工夫したポイントとなっています。
ASCII.jp 想定している使用シーンは、一度ホームサーバーがある家でCP1をサーバーで認証しておいて、認証されたCP1を離れたところで使う、ということですか?
鞍田 いいえ、インターネット越しでも認証は可能です。
ASCII.jp そうか、6桁の数字で済むから、電話で数字を伝えてもいいわけですね
鞍田 そのほかに、HS1はホームサーバーですから、パソコンとの関係も重要です。HS1には「PC Link」という同期ソフトが付属していまして、パソコンとHS1のファイルを同期させる「自動アップロード機能」や「データリンク機能」を備えています。
PC Linkでパソコン内の任意のフォルダーの中身をHS1に「自動アップロード」する設定を行なうと、一度設定されたパソコンとHS1はペアリングされるので、ユーザーは家の外からでも、いつでもどこからでもアップロードできます。
先のCP1での6桁数字は、離れたところからでも認証するためのものですが、PC Linkは同じ空間の中でユーザーが意図して設定するものです。そのため、ダイナミックDNSの設定やUPnPの穴開けなどを考えることなく、一度アップロードの設定をすれば、このままノートパソコンを持ち出して、アメリカのホテル内LANからでもアップロードできるというわけです。
ASCII.jp 例えば、USB経由でビデオカメラの動画を取り込む場合、USB接続可能なハンディカムなら、どれでもいけるのでしょうか。
鞍田 ハンディカムならいけます。実際には他社さんのものでも、ファイルのコピーだけなら行なえます。ビデオカメラが持つメタデータも含めてとなると、対応できるのはハンディカムだけとなります。しかし、他社製品でもお客様からのニーズが高いものに関しては、できるかぎり対応していきたいと考えています。
ASCII.jp 3つめの機能の「VAIO Picture Lab」は、サーバー内の写真をブラウザー上で外部から見られる機能ですね。見た目も凝ってますね。
鞍田:VAIO Picture Labのユーザインターフェースは、開発チームがこだわった部分です。単に「ウェブブラウザー上で写真が見えます」というだけではなく、VAIO Picture Labでは美しいユーザーインターフェースを実現するよう、かなりこだわりました。インターフェースはWebクリエイターの鎌田貴史さんにご協力いただきまして、ソニーのデザインチームとのコラボレーションによって制作されました。