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手段を問わないTVキャプチャー環境 第5回

[特集]深夜アニメをフルコンプ!

手段を問わないTVキャプチャー環境【携帯電話・PSP・DS編】

2008年05月16日 23時59分更新

文● 伊藤 裕也

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ホントに使える? 山手線一周受信チェック!

いやはや、疲れました

ガチで山手線を朝からグルグル回って調べました

 ワンセグの受信では周囲の環境による影響を大きく受ける。たとえばビルの間や高架下、屋内といった場所では放送波の受信が難しく、そうした場所では映像にブロックノイズやドロップフレーム(コマ落ち)が発生しやすくなってしまう。さらにひどい場合には、映像を更新できなくなり視聴不可となることすらある。そのためワンセグ対応機器によっては、複数アンテナの採用やブースターの搭載などで感度を高める工夫がなされている。

 そこで今回は2本のアンテナを搭載する」「ニンテンドーDS Lite」と1本の小型アンテナといった構成の「PSP-2000」でワンセグを観ながら山手線を一周するテストを行なってみた。また、「W61SH」においてはメーカーの推奨する使用法ではないが、ワンセグ受信に用いるホイップアンテナを収納したコンパクトな状態で視聴を試みている。結果は以下のとおりだ。

秋葉原→田端

天気は生憎の雨模様だった

秋葉原からいざ出発!

 「PSP-2000」では上野駅と田端駅で映像の更新が止まる。特に上野では放送波を受信できないことから映像の表示が完全に途切れてしまった。「ニンテンドーDS Lite」では田端駅で数秒ほど映像の更新が停止する。上野駅・田端駅ともにプラットホームの上に駅舎や歩道があるため、その影響が少なからずあるのだろう。一方「W61SH」では日暮里駅から先で映像が頻繁に止まるようになり視聴が難しくなる。

田端→池袋

 いずれの機器も、田端-駒込間、また、巣鴨駅周辺で受信が難しくなっている。具体的には「ニンテンドーDS Lite」が数秒単位で断続的に停止し、「PSP-2000」に至っては10秒以上止まることもあるなど、テレビを楽しむにはかなり苦しい。「PSP-2000」や「W61SH」と「ニンテンドーDS Lite」の結果を比較すると、田端-巣鴨間でのワンセグ受信には高感度対応の製品が必要といえそうだ。

池袋→渋谷

 池袋-目白間の西武池袋線と交差する場所や目白通りの付近などで映像の表示が数秒から十数秒程度止まってしまう。なお、駅への進入時や停車時に映像の表示が更新されなくなるのは駅舎の構造などの影響ではなかろうか。

渋谷→品川

 この区間では駅構内で放送波を受信できずに映像が止まったり、あるいはそのまま新たに映像を取得できず途切れてしまうことが多かった。

品川→秋葉原

 品川-有楽町間は東京タワーに近いこともあり、いずれのモデルでもまったく問題なく視聴できる。

秋葉原に帰還

半日かけた検証でさすがにお尻が痛い。秋葉原で降りた時はもう外は真っ暗で、メイドさんもいなかった……

電波受信感度は「ニンテンドーDS Lite」が優勢!

 3つの機器の電波受信感度をそれぞれ測定した結果、2本の長いアンテナを持つ「ニンテンドーDS Lite」の「DSテレビ」が優勢という結果となった。任天堂によるアンテナの推奨ポジションは、2本のアンテナを前と後ろに倒す「縦V字」ポジションだが、電車の中で使用する場合は少し恥ずかしいという欠点があった。幸いアンテナはどの向きにも調節できるので、電波状態に不満が無ければ各自のスタイルに合った向きに調節するのも良いだろう。

「縦V字」ポジション

これがアンテナの推奨ポジション「縦V字」ポジションだ。人前で使うには少し恥ずかしいかも……

ついでにバッテリーの持ちも計測!

 ずっと電車に乗っているのも暇だったので、ついでにバッテリーの持続時間も計測した。今回紹介している機器では、いずれも標準バッテリーの使用で3時間を越える長時間の駆動を実現。ニュースや情報番組はもちろん、サッカーや野球といったスポーツ番組もゲームの開始から終了まで楽しむことが可能だ。お陰で筆者は半日以上も電車内で過ごすことになってしまった訳だが……。
 以下の表は実際に計測してみた各機器のワンセグ視聴時の駆動時間となっている。計測条件は、音量をゼロにした状態でワンセグを受信し、受信できなくなるまでの時間。「W61SH」が特に優秀で、続いて「ニンテンドーDS Lite」、「PSP-2000」となる。なお、この時間はディスプレーの明るさをはじめとする設定や環境によって変化することにはくれぐれも気を付けたい。

W61SH PSP-2000 ニンテンドーDS Lite
駆動時間 5時間25分 3時間45分 4時間31分

(次ページへ続く)

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