世界初のCentrino Atom搭載パソコンとして登場した「WILLCOM D4」(WS016SH)。発売はまだ先だが、独特な外観とコンパクトなボディーはすでに話題になっている(関連記事)。ここでは、開発中の試作機を元にWILLCOM D4の魅力に迫ってみたい。
スライド&チルトスタイルは英国調?
まずは外観から。名機「Psion」を彷彿とさせるチルトスタイルに萌える。デザイン担当はシャープだが、海外のデザイン工房が設計したといってもおかしくない洗練された雰囲気が漂う。
やや丸みを帯びた光沢仕上げの前面パネルや、シルバーのサイドラインが、本体をより一層引き締めている。キートップに日本語印字がない英字キーボードもカッコイイ!!
携帯性も優れている。サイズ的には新書版。携帯デバイスで言えば、最初の世代のPSP程度をイメージするといい。無理をすればジャケットの内ポケットにも入りそうなサイズである。見た目ほど重くない、というのが実際に触った人たちに共通の感想だ。
ケータイ事業者がパソコンを売るようになったことに時代の変化を実感する。考えてみれば、ウィルコムはDDIポケットの時代からPHS内蔵のパソコンに取り組んでいた。例えば、AIR-EDGEモジュール入りの「FMV-BIBLO LOOX T/S」シリーズ。もっと古い機種では、H"モジュール入りの「Let's note CF」シリーズもあった。しかしこれらはパソコンメーカーが販売するモデルだった。
これらの機種でも専用アプリケーションによりPHS用のメールのやり取りができたが、WILLCOM D4のような、音声通話にも対応したW-SIM搭載PCが出るのは初めてである。
オプションのBluetoothハンドセットで通話できるスタイルは、2002年にドコモがFOMA端末として発売したシャープ製の「SH2101V」(Bluetoothハンドセットは付属品)を連想させる。ただし、本体にマイクが搭載されていないため、イヤホンマイクやBluetoothハンドセットがなければ、ハンズフリー通話ができない点は個人的に悔しく感じた部分。例えば、着信時にアタフタしそうで不安だ。
