ソニックウォールは、中規模ネットワーク向けUTM(統合脅威管理)アプライアンスの新シリーズ「SonicWALL Network Security Appliance」(NSA)を発表した。
「SonicWALL Network Security Appliance」(NSA)は、中規模ネットワーク向けのUTM(統合脅威管理)アプライアンス。ファイアウォール、VPN、IPS(侵入防止)などの機能を備える。ソニックウォールの大規模向け製品「NSA E-Class」シリーズの下位モデルとの位置づけだ。
最大の特徴は、従来製品と比較してファイアウォールのスループットを向上させたこと。ソニックウォール システムエンジニアの奥山剛央氏は、「ネットワークの帯域はどんどん伸びる一方で、UTMやファイアウォールのパフォーマンスは頭打ち。ネットワークのボトルネックになってしまう」と話す。
そこでNSAでは、マルチコアCPUを使った「マルチコアアーキテクチャ」を採用。各コアで並列処理を行なうことでトラフィックの増加に対応可能となり、ファイアウォールのスループットは従来の同クラス製品と比べて「3倍以上のパフォーマンス」(同社)を実現したという。
ソフトウェアの面では、同社の独自OSの最新版「Sonic OS Enhanced 5.0」を採用。アプリケーションレイヤのフィルタリング機能「ソニックウォール・アプリケーション・ファイアウォール」も利用可能。同機能では企業側で指定したポリシーに従い、帯域を制限したり、独自のエラーメッセージを返すといった細かな動作を設定できる。
NSAシリーズのラインナップは、4コア搭載・最大1Gbps(ファイアウォール使用時のスループット)の「NSA 3500」と、8コア搭載・1.5Gbps(同)の「NSA 4500」の2機種。価格(税別)は、NSA 3500が79万8000円から、NSA 4500が123万から。2年目以降は別途保守料が必要。奥山氏は「これだけの機能とパフォーマンスを備えた製品は市場ない」と自信を示す。