文字印刷を重視した黒の顔料インクを採用
印刷エンジンは、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラックの4色構成で、ブラックのみ顔料インクを採用している。最大解像度は6000×1200dpiで、日常的なプリンターとして使うならこれで十分なレベルだ。
実際にテキスト文書を普通紙に印刷したところ、にじみはほとんどなく濃度も高かった。これは、紙に染み込みにくい顔料インクの恩恵だ。一方、専用紙に印刷した写真の画質は、全体的に濃度が薄くシャドー部の表現力が弱い。他社製品に比べて色の階調表現には難があるものの、これは詳細に見比べて気付くレベルの話だ。彩度が比較的高いので、普通に見るぶんには気になることは少ない。
画質と同じく気になるのは、印刷速度。A4フルサイズの写真を「写真モード」で出力する際に要した時間は5分23秒、カラー図版を含む30ページのPDFをプレビュー経由で印刷すると12分25秒だった。
画質/速度ともに、他社製品に比べると見劣りするものの、電話・ファクス付き複合機としての用途を考えれば納得の性能だ。
【Conclusion】
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ワイド型のカラー液晶モニターは視認性が高い。前面給紙で設置面積が小さく、4色独立のインクカートリッジなのでランニングコストが低い済む。
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原稿自動送り装置(ADF)を装備しないため、複数ページのコピーやファックス送信が面倒。厚紙やCD/DVDラベルの印刷には非対応。
(MacPeople 2008年1月号より転載)