Flashとの連携も魅力、「Premiere」がMacで復活
【SPEC】 開発/販売元●アドビ システムズ(株) 価格●9万8000円、2万6000円(アップグレード版) http://www.adobe.com/jp/ 対応システム●OS X 10.4.9以上 対応機種●インテルCPUを搭載したMac |
【COMMENT】
高度なエフェクトにはAfter Effectsが必要だが、基本的な編集機能は充実している。Flashビデオの書き出しを筆頭にウェブ制作との親和性が高い。
Mac市場へ再参入を果たした「Adobe Premiere Pro CS3」は、「CS3」の名に恥じない大幅な機能強化を果たしている。
インターフェースはデュアルモニターを基本とし、タイムラインは複数表示が可能になった。これらはアビッドテクノロジー(株)の製品群や「Final Cut Pro」などのプロ用ノンリニアソフトのスタイルだ。
読み込み可能なフォーマットは、DV、HDV、非圧縮で、検索機能を備えた素材管理プロジェクトパネルで一元管理できる。
フォーマットは混在させられないが、レンダリングなしに複数のオーディオとビデオを再生しながら編集できる。色補正などはホイール操作で調整可能だ。
また、設定を維持したままクリップを差し替えることもできる。タイトルツールは多彩なプリセットが用意されているので、作業時間の短縮に役立つだろう。
特筆すべきはFlashビデオ(FLVファイル)を直接書き出せる点で、ウェブ制作との親和性が高まった。
これが新しいPremiereの最大のポイントかもしれない。その意味でも、Premiereが想定しているのは映画や放送のようなハイエンド向けの映像制作だけではない。限られた予算でも、ビデオを編集、配布用DVDを焼く、ストリーミング配信する──といった作業が必要な映像制作ビジネスでもその強さを発揮する、守備範囲の広い製品といえる。
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