(株)日立製作所が今月30日に発売する『DZ-BD7H』(関連記事)は、記録媒体に8cm Blu-rayディスク(BD-R/RE)を採用した世界初のビデオカメラだ。しかもフルハイビジョン(1920×1080ドット)撮影対応であり、BDに1時間もの映像の記録が可能となっている。DVDよりも大容量なBlu-rayディスクは、従来のDVDビデオカメラの欠点であった、記録時間の短さを払拭する製品として期待が持てる。
DZ-BD7Hファーストインプレッション
DZ-BD7Hは、日立が発売するBDビデオカメラのラインナップのうち、HDDへの記録も可能なハイブリッドモデルである。HDDを内蔵しないモデルとして、『DZ-BD70』も存在するが、両製品はHDD搭載か非搭載かという以外では機能的な違いはない。重さやサイズが若干違うという程度である。
本体のデザインは、星雲の断面図のような形状をしており、円形のBDドライブが強調されたイメージだ。本体のハイライトとして配色された青色は“Blu-ray”という言葉から連想されるブルーであろうか。(ちなみに、BDディスクのブルーレイのブルーは、“Blu”であり、“Blue”ではない)
大きさは、幅80×奥行き165×高さ87mm。バッテリーパック、メディアを含まない本体重量は約630gで、バッテリーパックを装着した撮影時重量は約705gである。このサイズは、1世代前の家庭用DVDビデオカメラやHDDビデオカメラと同程度の大きさであり、先週レビューを掲載した『GZ-HD3』(関連記事)など、他社の最新モデルのハイビジョンビデオカメラと比べると若干大きい。
DZ-BD7Hの撮影素子は、1/2.8インチ原色フィルターCMOSセンサー(単板)を採用しており、総画素数は約530万画素となっている。レンズは、F値はF1.8~3.0、35mm換算で16:9モードの動画時は47.0~470mmという性能である。フィルター径は43mmであり、コンシューマ機としてごく標準的な仕様といえる。ズームは光学10倍まで対応する。暗所性能は、最低被写体照度が24ルクスと、ちょっと暗いところには弱い。室内では光量を十分に確保して撮影しよう。
『DZ-BD7H』の主なスペック | |
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製品名 | DZ-BD7H |
撮像素子 | 1/2.8インチ原色フィルターCMOS(約530万画素) |
有効画素数 | 動画約207万画素、静止画約432万画素×3 |
レンズ | 動画撮影時:光学10倍ズーム、f=5.0~50mm(35mmフィルムカメラ換算時:47~470mm)、F1.8~3.0
動画撮影時:光学10倍ズーム、f=5.0~50mm(35mmフィルムカメラ換算時:34.5~345mm)、F1.8~3.0 |
記録フォーマット | 動画:MPEG-4 AVC/H.264、MPEG-2 静止画:JPEG |
HDD容量 | 30GB |
動画記録時間(HDD) | HX:約4時間 HF:約5時間20分 HS:約8時間 |
動画記録時間(BD) | HX:約1時間 HF:約1時間20分 HS:約2時間 |
液晶ディスプレー | 2.7インチTFT、約21万画素 |
外部記録メディア | SDメモリーカード(SDHC非対応) |
インターフェース | USB 2.0、HDMI、コンポーネント出力、AV出力、マイク入力 |
連続撮影時間 | 約1時間35分(付属バッテリー、液晶モニター使用時) |
本体サイズ | 80(W)×165(D)×87(H)mm |
重さ | 約630g(本体のみ) |