このページの本文へ

マイクロソフトとSAPが奏でるハーモニー――共同開発のDuetが発売

2007年07月12日 22時22分更新

文● アスキービジネス編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

マイクロソフトとSAPジャパンは7月12日、都内で会見し、Microsoft OfficeをSAP ERPのフロントエンドに使う連携ソフトを発表した。両社が共同で開発したもので、販売・サポートも共同で展開する。


OutlookやExcelからSAP ERPが使える


マイクロソフトとSAPが 奏でるハーモニー――共同開発のDue...

(左から)マイクロソフト 執行役専務の平井康文氏とSAPジャパン シニアバイスプレジデントの安田 誠氏

 「これまでは基幹業務にはERPを、勤怠管理には専用ソフトを、とユーザーは別々のソフトを使うのが当たり前だと思っていた。それが実は1つでできる。これは新しいパラダイムだ」。SAPジャパンのシニアバイスプレジデント、パートナー&マーケティング担当の安田 誠氏はこう訴える。

 マイクロソフトとSAPジャパンは7月12日、両社が共同で開発したソフト「Duet for Microsoft Office and SAP」(以下、Duet)を発表、同日から販売を開始した。Duetは、SAP ERPをMicrosoft Officeから呼び出して利用できるようにするものだ。社内の利用部門が使う勤怠管理やデータ分析などのセルフサービスのフロントエンドに使う。

 現時点で利用可能な具体的なシナリオ(機能)は、「タイムシート」「予算管理」「組織管理」「需要計画」「レポートと分析」「営業管理」など。たとえばカレンダーから休暇申請を行ない、それを上長が承認、SAPの人事管理機能に登録するといった一連の操作がOutlookで完結する。また、需要計画では、Excelのワークシート上でSAP ERPの最新のデータを呼び出したり、編集したデータを逆にSAP ERP側に保存することも可能である。

 Duetがもたらすメリットは、先に安田氏が挙げたように、データの二重入力や、使い慣れたUIによる教育コストの低減が挙げられる。マイクロソフトの執行役専務エンタープライズビジネス担当の平井康文氏は、「Duetは“人”中心のプロセスを生み出すもの。これでOfficeが本当の意味でのシステムになる」と話した。

Duetのデモの様子。(左)ExcelにSAP ERPのデータを取り込んで利用する「需要計画」。(右)Outlookから休暇や出勤時間の申請もできる

 連携の対象となるのは、mySAP ERP 2004以降で、国内で現在も多くのユーザーが使うSAP R/3には対応しない。クライアント側は、Office 2003 Professional Enterprise Edition SP2に対応する。安田氏は、「Duetは(SAPが提唱するコンセプト)エンタープライズSOAの考えを分かりやすく具現化したもの。パートナーからも早く売りたいとの声をいただいおり、アップグレードのモチベーションにもなる」との期待を示した。

 Duetの販売・サポートは、マイクロソフトおよびSAPジャパンの両社がそれぞれで行なう。価格はオープンだが、マイクロソフトから購入した際の参考価格は、2万8400円/1ライセンス。すでにNECや富士通など11社のパートナー企業が販売に賛同しており、「年末までに10~20社程度には販売したい」(安田氏)との目標を掲げる。

 年内には新版の「Duet 1.5」の登場が計画されている。新たに購買管理、採用管理、契約管理などの機能追加と、カスタマイズツールの提供、Office 2007への対応を行なう予定だ。また、2008年の第4四半期に出荷が計画されている「Duet 2.0」では、SharePoint Serverとの統合が盛り込まれている。

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    TECH

    訓練だとわかっていても「緊張で脇汗をかいた」 LINEヤフー、初のランサムウェア訓練からの学び

  2. 2位

    ITトピック

    若手が言わない“本音の退職理由”上位は/「データ停止は景気後退よりも企業の脅威」6割/クライアントに告げずAI活用するフリーランス、ほか

  3. 3位

    ビジネス・開発

    最悪のシナリオは「フィジカルAI」による基幹産業の衰退 日本の勝ち筋は、“同期技術”と“ドメイン知識”

  4. 4位

    Team Leaders

    ファイル名が命名規則に合っているかの自動チェック、Power Automateのフローで実現しよう

  5. 5位

    TECH

    “GPUなし”ノートPCで動くLLMで、ローカルAIエージェントを自作する

  6. 6位

    TECH

    糖尿病超早期を採血なしで検出、予防へ! 代謝や臓器のつながりに着目した予防法開発

  7. 7位

    ビジネス

    廃校がAIの心臓部に!? 地方の遊休施設を「AIデータセンター」に生まれ変わらせるハイレゾの挑戦がアツいぞ

  8. 8位

    データセンター

    液冷技術の最先端が集うイノベーションラボ「DRIL」、印西のデータセンターに現わる

  9. 9位

    TECH

    業界横断で“サイバー攻撃から供給網を死守” NTT・アサヒ・トライアルらが「流通ISAC」始動

  10. 10位

    Team Leaders

    バックオフィス業務もAIに“丸投げ” マネーフォワードが「Cowork」機能を2026年7月に投入へ

集計期間:
2026年04月08日~2026年04月14日
  • 角川アスキー総合研究所