前編で書いたように、発売当日、iPhoneを地元パトアルト市のAT&Tストアで入手した私は、同店の店員の「今ここでiPhoneをアクティベートしますか」という申し出を断り、箱を開けることなくiPhoneを自宅に持ち帰った。iPhoneは、米国の携帯電話市場(おそらく世界でも)初めてとなる、“自分でアクティベートできる”携帯電話なのである。
自宅で箱を開けて取り出したiPhoneは、私も使っている第5世代のビデオiPodのブラッ クモデルをより薄くし、少し縦に伸ばした感じだ。見た目にも手に取った感触においても、iPodよりも高級感がある。ガジェット好きの所有感を満たしてくれるだけでなく、見る者、触る者すべてを魅了する危険な魔力を放っている。
画期的なアクティベーション方法とその影
iPhoneのアクティベートには、iTunes 7.3を使う(コラム参照を参照)。アクティベートは通常、3分ほどで終わるとされているが、私の場合は、発売当日に行なったので、AT&Tのシステムが混み合い、処理が遅れて30分近くかかった。
この利用者がパソコンを使い、インターネット経由でアクティベートできるというサービスは画期的で便利だ。しかし、発売後1週間も待たずして、ノルウェーのハッカーの手によって、AT&Tを通さず、iPhoneをアンロックして使う方法が発見されてしまった。アンロックすると言っても、電話としては使えず、ほかの携帯電話サービスプロバイダーを使うこともできないのだが、アップルとAT&Tは近日中に何らかの対応策を取ることは間違いないだろう。
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