地図SNSとリアルの融合は始まったばかり
いくつかの位置情報連携サービスを紹介した。地図とSNSを絡めたサービスには、このほかにもいろいろあるが、現状ではいずれのサービスも、現状ではそれほど多くのユーザーが参加しているわけではない。
ネットワーク接続に加えて、位置情報を取得するための設定も必要になるなど、利用を開始するまでの手順が多く、参加のためのハードルが少々高いといった印象も受ける。また、リアルの場所と連携するサービスは、内容によっては利用者を選ぶため、参加者数が極端に少なくなり、参加ユーザーのモチベーション低下の原因にもなりかねない。
とはいえ、リアルとバーチャルの世界をつなぐこうしたサービスは、まだまだ未開拓の分野であり、夢のある世界でもある。
地図以外がキラーコンテンツになる
これまで、位置情報と連携できるサービスといえば、地図上に現在位置を表示するナビゲーション用途が中心だったが、mscapeのように、場所を新しいエンタテインメントに結びつけようとするアプローチは非常に新鮮だ。
加えて、PlaceEngineの開発陣が開発した“MyRadar”のようなサービスも興味深い。これは、TwitterやSkypeとPlaceEngineを使った位置情報連動コミュニケーションツールで、複数のAPIを組み合わせたサービスになっている。
さまざまなバリエーションのサービスがリリースされ、クリエイターがマッシュアップし、ユーザーからのフィードバックを受けるといったサイクルを続けることにより、こういったサービスにも、新しい楽しみ方が生まれるだろう。誰もが気軽に参加したくなる、位置情報サービスのキラーコンテンツの登場が待たれる。