ソニースタイル・ジャパン(株)は15日、インターネット上の地図に口コミを書き込みんで、情報を共有できるソーシャルマップサービス“PetaMap(ペタマップ)”のベータ版の提供を同日付けで開始したと発表した。会員登録すれば無料で利用できる。
“PetaMap”は、地名を検索してオンライン地図上からエリアを選択し、エリア名を設定、さらにそのエリア内の店舗などの座標をスポットとして登録することで、写真や店名、メニューなどの情報をほかのユーザーと共有できるサービス。スポットには、登録者以外のユーザーが検索用のタグやコメントを登録することもできる。エリアは、公開レベルを非公開/フレンドのみ公開/公開から選択でき、公開の場合はほかのユーザーがスポットを追加できるだけでなく、“PetaMap”の会員以外にも一部のスポット情報が公開される。スポットも公開レベルを非公開/フレンドのみ公開/公開から選択でき、スポット情報をほかのユーザーが編集できるかどうかの設定も行なえる。対応ウェブブラウザーはInternet Explorer 6.0以上、Firefox 1.5以上。
追加機能として、4月26日に(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発した無線LANの電波情報を利用した位置情報検知機能“PlaceEngine(プレイスエンジン)”に対応し、“PetaMap”のサイトから“PlaceEngine”のクライアントソフトをダウンロードしてノートパソコンにインストールすれば、現在位置情報の取得が行なえるようになる。スポットに関連した日記作成機能、フレンドへのメッセージ送信、エリア内でのコミュニティー機能も同日付けで追加される。
併せて、(株)ゼンリンとソニースタイル・ジャパンが同日付けで発表した携帯ゲーム機『プレイステーション・ポータブル』(PSP)専用の地図ソフト『みんなの地図2』にも対応すると発表され、“PetaMap”上で作成したスポット情報をメモリーカード(メモリースティック Duo/PRO Duo)を使ってPSPに読み込めば『みんなの地図2』のガイド情報として利用できる。『みんなの地図2』には“PlaceEngine”と対応したマッピングデータ“PlaceEngineマッピングデータ”が搭載されており、インターネットに接続して位置情報を取得できるほか、インターネットに接続しなくても位置情報の取得が行なえる。さらにノートパソコンで“PlaceEngine”を利用した際のログデータをメモリーカードでPSPに取り込むことで、位置情報の精度を高められるという。GPSによる位置情報検知機能も備えている。
また、今回発表のソーシャルマップサービス“PetaMap”の基礎エンジンには(株)コネクティが開発した企業向けのポータル構築エンジン“Connecty Web Processor”が採用されている。これは米Google(グーグル)社が提供する地図検索サービス“Googleマップ”などのウェブサービスとアプリケーションソフトを組み合わせて、短期間でさまざまなサービスが統合されたポータルを構築できるというもの。
同日、銀座・ソニービルで開催された記者説明会では、ニューCEビジネスセンター兼ニューCEプロダクツマーケティング部マーケティング2課の真砂野 透(まさの とおる)氏が「PetaMapの名前の由来はペタペタとスポット情報をみなさんに貼っていってほしいから。また、テラの上のペタぐらいどんどん情報が集まるサイトを目指しているから」と語った。無線LANを使う位置情報検知機能“PlaceEngine”については「無線LANの設備状況はどんどんよくなってきており、都市部では途切れることがほとんどない。PlaceEngineを使ってどんどんスポット情報を追加してほしい」と説明した。
PSPとの連携機能については「オンラインで使うパソコンとオフラインでも使えるPSPを使い分けてどんどんスポット情報を更新してほしい。また、PlaceEngineがGPS機能よりすぐれているということではない。GPS機能が屋内に弱いという弱点をPlaceEngineが補う。また、無線LANが整備されていない山間部などではGPS機能が逆に補う」と語った。