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【レビュー】光学手ぶれ補正に加えて顔認識機能も装備した入門機

Powershot A570 IS

2007年04月03日 11時12分更新

文● 行正和義

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普段から携帯しやすいサイズ

撮影サンプル1 コントラストが強い場面でもエッジの着色などは少ない。明るい部分はやや白飛びしつつあるが暗部がつぶれることなく描写されているのも数世代前の画像処理プロセッサーから見れば驚くほどの進歩と言えよう。プログラムオート、1/50秒、F8.0、ISO 80。元画像は3072×2304ドットで800×600ドットにリサイズおよびトリミングしている

コンパクト機ながらグリップのあるボディーやカチッとした操作感、見やすい液晶や光学ファインダーの搭載、入手しやすい単3電池駆動、安心感のある使い勝手は“PowerShot A”シリーズならでは。絵作りも同社ならではの彩度強調はあるもののそれほど不自然さを感じないタイプで、コントラストの強いシーンや暗部でもきちんとした描写となっている。

撮影サンプル2 日中でも日陰となっている場所ではすぐに手ぶれを起こしやすいシャッター速度になってしまうため、持ち歩いてのスナップ撮影では光学式手ぶれ補正機能は非常に重宝する。プログラムオート、1/15秒、F5.6、ISO 80

Aシリーズは、望遠機のA710ISやコンパクトを強調した『PowerShot A460』(関連記事)、可変アングル液晶を備えた『PowerShot A640』『同 A630』(関連記事)など、さまざまなバリエーションが用意されている。いずれもIXY DIGITALほどのスタイリッシュ・コンパクトではなく、“PowerShot G”シリーズほどのハイエンド・高機能機というわけでもないが、光学式手ぶれ補正搭載やよりコンパクトなボディー、顔認識など、コンパクトデジタルカメラ市場における流行を取り入れつつも、入門・普及機として堅実なつくりとなっている。

撮影サンプル3 マクロ撮影結果。普段の持ち歩きカメラでも絞り込みなどマニュアル露出があると便利。絞り優先オート、露出補正-0.7EV、1/125秒、F8.0、ISO 80

特に本機は光学式手ぶれ補正搭載によって撮影ミスを抑え、入門者にとっても親しみやすい製品となった。従来機に比べてさらに小型化したことによってポーチなどへの収まりはよくなったが、手が大きな人にはボディーが小さすぎる印象を受けるのは少々残念。コンパクトデジタルカメラ全体が小型・薄型化に向かっているなかでは大柄なボディーは人気薄なのだろうが、持ちやすさを考えるともう少し大型サイズでも良かったように感じた。とはいえ、コンパクト

撮影サンプル4 手ぶれ補正とともに感度アップした状態でのノイズの少なさも新画像エンジンならでは。薄暗い場所での発色も非常に良好だ。プログラムオート(ISOオート)で撮影、1/10秒、F2.6、ISO 400

撮影サンプル5 最高感度域ではややノイズが目立ってくるものの、光学式手ぶれ補正もあって手持ちで夜景などを撮れるのは強力。プログラムオート、ISO 1600指定で撮影。1/40秒、F2.6、ISO 1600

実売3万円以下の普及機でも光学手ぶれ補正搭載を搭載したモデルも増えてきたが、PowerShot A570 ISは入門用としての使いやすさとともに、じっくりと使い続けられる製品と言えるだろう。



PowerShot A570 ISの主なスペック
製品名 PowerShot A570 IS
撮像素子 1/2.5インチ有効約710万(総約740万)画素CCD
レンズ 光学4倍ズーム、、f=5.8~23.2mm(35mmフィルムカメラ換算時:35~140mm)、F2.6~5.5
静止画撮影 最大3072×2304ドット
ISO感度 オート、ISO 80/100/200/400/800/1600
動画撮影 640×480ドット、15/30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式
液晶ディスプレー 2.5インチアモルファスシリコンTFT、約11万5000画素
記録メディア SDメモリーカード、MMCカード(16MB付属)
インターフェース USB、AV出力、DC入力
電源 単3電池×2本(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池)
撮影可能枚数 アルカリ乾電池:約120枚(液晶ON)/約400枚(液晶OFF)
ニッケル水素充電池:液晶ON約400枚/液晶OFF約900枚
本体サイズ 89.5(W)×42.8(D)×64.3(H)mm
重さ 約175g(本体のみ)


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