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写真家よ、デジタルの撮影でもっと楽をしよう!

2007年02月27日 21時00分更新

文● 諫山研一

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 プロカメラマン向けのRAW現像+画像管理ソフトの市場がにわかに活気づいてきた。ここでは、アドビ システムズ(株)が3月23日に発売を予定している『Adobe Photoshop Lightroom』(以下、Lightroom)が、写真家のワークフローにどう影響を与えるかを考察してみた(参考記事)。

Adobe Photoshop Lightroom

『Adobe Photoshop Lightroom』



デジタルで楽になるはずだったのに……


 プロ向けデジタル一眼レフカメラの普及で、写真家のワークフローがフィルムベースからデジタルベースへと本格的に移り変わっている。そんな中、本来ならデジタル化で効率よく仕事が進められるはずだったのに、実際は逆に写真家の手間を増やしているという状況が生まれてしまった。

 こうした苦労はフィルムの時代には存在しなかったものだ。従来なら、カメラマンは撮影に専念し、撮影後はラボに現像を任せて、その中から必要な写真をチョイスしていればよかった。撮影のプロと現像のプロのそれぞれの役割分担が明確に分かれていたのだ。

 しかし、デジタル化によって撮影データを全て閲覧し、一点ずつ丁寧に現像作業を行ない、時には画像補正やセンサーのごみの写り込みを地道に除去するといった作業まで要求されるようになった。これには作品作りにより深くコミットできるという利点もあるが、その分、負担も増えてしまう。

 RAWベースの作業では、現像(RAWからJPEGへの変換)、ファイル管理、レタッチの全ての作業を1本でこなせる決定版と言えるソフトが存在しなかった。多くの写真家が、RAW現像ソフトに『Nikon Capture』や『Digital Photo Professional』といったメーカー純正のものを使用。一方で、ファイル管理やレタッチは別のソフトで行なうという複数のソフトを使い分ける手間に頭を悩ませていたはずだ。

 もちろんRAW現像ソフトの中にも、簡易的な管理/レタッチの機能を備えた製品がある。しかし、使い勝手のよさや高度な機能を要求しようとすると、画像の管理/閲覧なら『Extensis Portfolio』、レタッチならPhotoshopなど、専用のソフトにはかなわない。結局、いちいちデスクトップに書き出してから別のソフトで開いて……といった作業を余儀なくされているのである。

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