Silent Master Noctua Edition X870Aをレビュー
ファンが12基もあるのにほとんどの活用シーンで35dB以下、サイコムのNoctua尽くし静音ゲーミングPCがすごすぎた
2026年08月05日 10時00分更新
本当に静音なの?定番ベンチマークでチェック
ここからはSilent Master Noctua Edition X870A
の性能面を見ていこう。試用機のCPUは、AMDの「Ryzen 9 9950X3D2 Dual Edition」(16コア/32スレッド、最大5.6GHz)。巨大なL3キャッシュを積載できる3D V-Cache技術採用モデルだ。
説明が長くなるので割愛する(詳しくは加藤勝明氏のレビュー記事をご覧いただきたい)が、従来の「Ryzen 9 9950X3D」の弱点を克服したモデルで、Ryzen 9シリーズにおける最強ゲーミングCPUといえる。
また、CPUのコア数が多いため、Ryzen 7シリーズよりも汎用性が高く、ゲーム以外の用途でも頼りになるシーンが多い。とくに、大量のデータ処理が必要となるクリエイターや開発といった用途では、コスパよりも高性能が求められることが多い。そういった用途にRyzen 9 9950X3D2 Dual Edition(以下、Ryzen 9 9950X3D2)はオススメだ。
このCPUの性能がどのくらいなのか、定番のベンチマークソフトを使って確かめてみよう。まずは「CINEBENCH 2026」から。これはCGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、結果は独自の「pts」という単位で表示される。この数値が高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。
CPUに関するテストは、全コア/スレッドを使う「Multiple Threads」、1つのコア(1コア/2スレッド)を使用する「Single Core」、1スレッドのみに負荷をかける「Single Thread」という3つが用意されている。Multiple Threadsテストは、CPUの最大性能や高負荷時の温度を見るには最適だ。
Multiple Threadsの結果は9623pts。過去に取得した別PCのデータを見てみると、Ryzen 9 9950X3Dのスコアー(9317pts)よりも高かった。3D V-Cacheの効果だけでなく、TDPが170Wから200Wに上昇しているということもあって、しっかりスコアーが伸ばせているようだ。
では、Multiple Threadsテスト時のCPU温度はどの程度か? モニタリングツール「HWiNFO64 Pro」で観測したところ、CPU温度は最大で79.8度。Ryzen 9 9950X3D2の最大動作温度は95度なので、余裕で運用できている。さすが、360mmラジエーターの水冷クーラーを搭載しているだけのことはある。
これだけ余裕があるならCPU PPTの上限を200Wではなく、もう少し高く設定しても安定した動作が期待できそうだ。Ryzen 9 9950X3D2のPPTは最大270Wなので、本機はだいぶ絞っている印象だ。
ちなみに、動作音はかなり小さめ。騒音計を使い、正面約30cmの距離から簡易的に測ってみたが、ほとんどのシーンは34.6dB以下だった。瞬間的に36dBまで上がることはあったものの、本当に一瞬だけだ。
PCの電源を入れていない状態(暗騒音)で31.8dB、電源を入れただけのアイドル状態が32.1dBだということを考慮すると、驚くほど静かだということがわかるだろう。とても、ファンを12基搭載したPCとは思えない。
CPUベンチマークとして、「Blender Benchmark」も試してみよう。こちらもCPUのCGレンダリング性能を計測でき、結果は1分あたりのサンプル数で示される。この数値が高いほど性能が高いCPUとなる。
こちらの結果も仕様相応だった。加藤勝明氏のレビュー記事と比べると若干見劣りするスコアーだが、マザーボードやBIOS、PPT設定といった環境が異なるので、参考程度にとどめておいてほしい。
ゲームで重要な3Dグラフィックス性能をチェック
続いては、「3DMark」でSilent Master Noctua Edition X870A
の3Dグラフィックス性能をテスト。3DMarkには多くのテストが用意されているが、まずはその中でもかなり重たいテスト「Speed Way」の結果からご覧いただこう。
過去に検証したGeForce RTX 5070 Ti搭載PC(CPUは「Ryzen 7 9850X3D」を採用)のスコアー(7721)と比べれば、本機の7582という結果は若干低い。とはいえ、本来の性能が発揮できていると考えてよさそうだ。なお、Speed Way以外のテスト結果は以下にまとめておいたので、性能比較などの参考にしてほしい。
もう少し実際のゲームに近いベンチマークとして、「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」(以下、FF14ベンチマーク)を試してみよう。これは、実際のゲームのデータを使って行なうベンチマークソフトで、スコアーだけでなく、快適に動くかどうかといった評価も教えてくれる。
イマドキのゲーミングPCにとっては軽量級のテストなので、解像度は4K(3840×2160ドット)、画質はプリセットの最大となる「最高品質」で試してみた。
結果は14687スコアーで、評価は「とても快適」。レポート出力機能でフレームレートを見てみると、平均約101.7fps、最低66fpsとなっており、ほとんどのシーンでカクツキを感じずにプレイできるだけの実力があることがわかった。
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