GPT-5.4 Thinkingは何が違うのか
GPT-5.3 Instantが日常会話を整える更新だとすれば、次に見るべきはGPT-5.4 Thinkingだ。OpenAIは3月5日、GPT-5.4をChatGPT、API、Codexで公開した。ChatGPTではGPT-5.4 Thinkingとして提供され、複雑な実務や段取りの多い作業向けという位置づけになっている。Instantが軽快さ優先のモデルなら、Thinkingは情報を整理しながら答えを組み立てるほうに振ったモデルだ。
GPT-5.4系の見え方の違い。ChatGPTではInstant、Thinking、Proとして見える一方、Codex / APIではGPT-5.4、GPT-5.4 Pro、GPT-5.4 mini、GPT-5.4 nanoといった公開モデル名で整理される
少しややこしいのは、ChatGPT上の表示名とCodexやAPIでの公開モデル名が一致していないことだ。ChatGPTのモデルピッカーではInstant、Thinking、Proと表示されるが、CodexやAPI側ではGPT-5.4、GPT-5.4 Pro、GPT-5.4 mini、GPT-5.4 nanoという形で整理される。ChatGPTで目にする名前と開発者向けのモデル名は、一対一では対応していない。
また、ChatGPT上のThinkingは、プランによって中身が異なる。関わってくるのが、今年1月に新設された中位プラン「Go」だ。月額9.99ドル(国内では約1500円前後)とPlusの半額程度で提供されるこのプランと無料版では、Thinkingの実体は小型のGPT-5.4 miniとなる。PlusやTeamユーザーには本来のGPT-5.4 Thinkingが、Proプランでは最上位のGPT-5.4 Proが提供される。見た目は同じ「Thinking」でも、プランによって背後のモデルが違う点には注意が必要だ。
では、GPT-5.4 Thinkingは何が違うのか。OpenAIは、応答の冒頭で思考の計画を示せるようになったこと、深いウェブ調査や長い思考を要する質問で文脈を保ちやすくなったことを挙げている。Instantが日常会話や軽い検索を素早く回すモデルなら、Thinkingは前提を整理し、途中で方針を調整しながら答えを組み立てる作業向けのモデルだ。
GPT-5.4 Thinkingは、単なる「上位モード」ではない。3月の刷新でOpenAIがやったのは、日常利用を整えるGPT-5.3 Instantと、より重い思考を担うGPT-5.4 Thinkingを役割ごとに分けて配置したことだ。前者が使い心地を良くする更新なら、後者はChatGPTをもう少し実務寄りの道具へ押し広げる更新だった。
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