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AIとライブゲームが融合した「リビングゲーム」の第一歩

ドラクエXで冒険の相棒「おしゃべりスラミィ」開発中 なぜGoogleのAI・Geminiが選ばれた?

2026年03月21日 20時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親である堀井雄二氏は、ドラゴンクエストにAIを取り入れるならば、「“友だち”や“仲間”のような存在がふさわしい」と語ったことがあるという。

 そしてまさに現在、「ドラゴンクエストX オンライン」で“冒険の相棒(バディ)”となるAI機能、「おしゃべりスラミィ」の開発が進行中だ。このAIバディのバックエンドには、Googleの生成AI「Gemini」が採用されている。

おしゃべりスラミィ

 Google Cloudとスクウェア・エニックスが開催した説明会において、同タイトルのショーランナー(開発運営統括)を務める安西崇氏は、「Geminiとドラゴンクエストがつながることが、ゲームとAIの新しいブレイクスルーになれば嬉しい」と語った。

(左から)スクウェア・エニックス 「ドラゴンクエストX オンライン」ショーランナー 安西崇氏、Google Cloud ゲーム インダストリー グローバル ディレクター ジャック ビューザー(Jack Buser)氏、スクウェア・エニックス AI&エンジン開発ディビジョン ジェネラル・マネージャー 荒牧岳志氏

ドラゴンクエストらしい“AIの相棒” おしゃべりスラミィ

 日本のRPGを代表するゲームタイトル「ドラゴンクエスト」において、初のオンライン専用となる「ドラゴンクエストX オンライン」。2012年8月のサービス開始から今年8月で14周年を迎えるが、現在でも月間数十万人規模のプレイヤーがその世界を冒険している。

 「開発コンセプトである“ドラゴンクエスト好きが集まる遊園地”を、10年以上かけて形にしてきた。一番の財産は冒険者の皆さん。遊園地でただ遊ぶだけではなく、様々なイベントを企画して、交流を楽しんでくれている」(安西氏)

ドラゴンクエストX オンライン

 一方、この“遊園地”が大きくなるにつれて、新たに参加したプレイヤーがどこから遊んでいいのか分からなかったり、孤独な冒険を強いられたりする課題も生まれていた。そこで現在開発しているのが、対話型のAIバディ「おしゃべりスラミィ」だ。

 スラミィには、ゲーム内のチャットシステムから話しかけることができ、ボイスでの回答にも対応する。“プレイヤーの相棒”として会話を交わすことや、おススメのコンテンツを聞くことなどが可能だ。プレイヤーがアストルティアの世界に生まれてから見守っていたという設定で、これまでのプレイ状況も会話に反映される。

 特徴的なのは、ユーザーの行動をきっかけに、スラミィ側からも話しかけてくることだ。「相棒ならば、双方向の会話があってしかるべき」という考えで、ここは「力を入れて開発している」(安西氏)という。なお、スラミィとの会話は他のプレイヤーからは見えない仕様だ。

NPCからもらった卵からスラミィが誕生(以下は開発中の画面)

プレイヤーがスラミィにチャットで話しかける

プレイヤーの衣装の変更を見て話しかけてくるスラミィ

チャットスタンプも送れる

 安西氏は、堀井雄二氏が「ドラゴンクエストにAIを取り入れるなら?」と問われたときのエピソードを披露した。堀井氏は、「村人のようなNPC(ノンプレイヤーキャラクター)ではなく、一緒に遊んでくれる“友だち”、一緒に戦ってくれる“仲間”のような形が良い」と語ったという。NPCがAI化して際限なく話せるようになると、プレイヤーの負担が大きくなるためだという。

 おしゃべりスラミィは、まさにこの答えを具現化するものだ。「昔、ドラクエを遊んでいる時に、次はどこに行くべきかを友だちに聞いていた。攻略サイトを見なくても済む、ちょうど良い答えをくれる友だちがいたらどんなに幸せかという想いから、おしゃべりスラミィを開発している」(安西氏)

 おしゃべりスラミィを試せるクローズドベータテストも間もなく始まる。現在は参加者を募集しており(2026年3月30日11時59分まで)、詳細は公式プレイヤーサイトの「目覚めし冒険者の広場」で確認できる。

クローズドベータテストもスタート

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