iPhone 17eにMacBook Neo! 2026年春もアップルから新製品発表続々 第19回
AIを使うMac・作るMac、入門機Neoもまとめて「新MacBookの戦略」を読み解く
2026年03月17日 09時00分更新
アップルが3月11日に新しいMacBook Pro、MacBook Air、そして入門機のMacBook Neoを一斉に発売しました。いずれもアップルが独自に設計する「Appleシリコン」を搭載し、ベスト・イン・クラスのパフォーマンスを実現したMacBookです。
来たるべき「AI時代のMac」を見据えて、今回は主にAppleシリコンの目線から各モデルの特徴を整理しつつ、それぞれどのようなユーザーに適したマシンなのかを解説します。
AIを使うMacとAIを作るMac
AppleはM5世代のMacにおいて、AI時代を見据えたハードウェア設計を明確に打ち出しました。新しいMacBook ProとMacBook AirはいずれもAI処理能力を大きく伸ばしていますが、その設計思想には明快な役割分担があります。ひとことで言えば、MacBook Airは「AIを使うMac」、MacBook Proは「AIを作るMac」という位置づけになると、筆者は考えます。
M5 ProおよびM5 Maxチップを搭載する新しいMacBook Proは、生成AIや高度なクリエイティブワークを想定した高性能マシンです。
特に注目すべきはメモリー帯域幅の大幅な拡張です。M5 Proは最大約307GB/s、M5 Maxは最大600GB/sを超えるメモリー帯域を備え、CPUやGPU、AI処理エンジンであるNeural Engineがメモリーに高速にアクセスできるようになりました。
生成AIやローカルLLMの実行では巨大なデータを何度も読み込む必要があるため、このメモリー帯域の広さがマシンの処理性能を大きく左右します。アップルはこの強化により、AI関連処理の性能が飛躍的に高くなったと説明しています。
たとえば、M5 Max搭載MacBook Proは、M4 Max世代の同じ機種と比べて比較してLLMプロンプトの処理速度が最大4倍向上しています。動画編集や3D制作といった従来のクリエイティブ用途に加え、AI画像生成やAI開発など、より高度な処理にも対応できる点がMacBook Proの強みです。
パフォーマンスと可搬性のバランスに優れたAir
一方のMacBook Airは、同じM5世代でありながら役割が異なります。Airの特徴は、日常的なコンピューティング体験の中でAIを自然に活用できることであると筆者は考えます。
M5チップは10コアCPUと最大10コアGPUを備え、さらにGPUコアにはAI処理を加速するNeural Acceleratorが組み込まれています。これにより、AI処理性能は前世代のM4搭載のMacBook Airと比べて最大約4倍向上しています。また、ユニファイドメモリーの帯域幅も153GB/sへと拡張され、AIアプリやマルチタスクの動作をよりスムーズにしています。
さらにAirのもうひとつの特徴はファンレス設計としている点です。MacBook Airには冷却ファンが搭載されておらず、完全に無音で動作します。これは長時間の高負荷処理よりも、日常用途の快適さや携帯性を優先した設計思想に基づく仕様です。
AIの大規模モデルを長時間実行する用途ではMacBook Proのように冷却能力を備えて、サーマルスロットリングを極力回避できるマシンが有利です。ただ一方で、Apple Intelligenceによるテキストや画像データの生成、あるいは軽量なローカルLLMを動かすような、日常的なAI活用であればAirでも安定した性能を発揮できると思います。
M5 Maxチップを搭載するProと、M5チップを搭載するAirによるローカルAIの処理能力を比較してみました。2台のMacBookにOllamaアプリを導入して、80億パラメータのLlama 3が回答を生成する速度を5回ずつ計測して平均値をとりました。
Airは約26.4トークン/秒でした。対するProは約103.5トークン/秒と差が大きく開きました。プロンプト解析時の速度を比較してみても、Airの約3146トークン/秒に対して、Proは約20838トークン/秒とこちらもProの底力の違いが表れました。
このように、M5世代のMacBook ProとMacBook Airとの間に「AI時代のMac」という補助線を引くと、アップルが両モデルを通じて「AIを使うMac」と「AIを作るMac」という明確な役割分担を提示していることが見えてきます。つまり、MacBook AirはAIを身近なツールとして活用するためのモバイルMacであり、MacBook ProはAI開発や高度な生成AI処理を担うプロフェッショナル向けのマシンであると、それぞれの立ち位置を見定めることができます。

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