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iPhone 17eにMacBook Neo! 2026年春もアップルから新製品発表続々 第19回

AIを使うMac・作るMac、入門機Neoもまとめて「新MacBookの戦略」を読み解く

2026年03月17日 09時00分更新

文● 山本 敦 編集●ASCII

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Neoは新しいMacユーザーを開拓するモデル

 「AI時代のMac」が充実した同じ日に、アップルはまったく新しいラインナップとなる「MacBook Neo」を発売しました。本機はMacBookシリーズの新しい入門機に位置づけられる製品であり、初めてMacを手にするユーザーや、価格を重視する層に向けた、いわば「名刺代わり」のようなマシンです。

 最大の特徴は10万円前後という、最近のMacBookとしてはとても手に取りやすい価格設定にあります。その一方で、ハードウェア構成はシンプルに絞り込まれています。搭載できるユニファイドメモリーは最大8GBに限定され、ストレージ容量やデジタルインターフェースなどのカスタマイズの自由度も大きく抑えています。

現行モデルの中では最もコンパクトな13インチのMacBook Neo

 チップにはiPhone向けAシリーズをベースにした「A18 Pro」チップが採用されました。日常的なアプリケーションの利用には十分な性能を備えていますが、MacBook ProやMacBook Airのように生成AI処理や重いクリエイティブ作業を想定した設計ではないように思います。

 「Geekbench 6」を用いたベンチマークテストを実施し、NeoとM5搭載MacBook Airのパフォーマンスを比べました。こちらも5回の計測平均をとった結果、Neoのシングルコアスコアは2814前後、マルチコアスコアは7713前後でした。

 対するAirはシングルコアスコアが3679前後、マルチコアスコアは15636前後となり、特にマルチコアスコアで大きく差が開きました。GPUのベンチマークスコアも5回の平均値を比べると、Neoの19295前後に対してAirは47758前後と、2.5倍近くのスコア差が出ています。

 MacBook Neoは、AI処理を中心とする重いタスクをこなす能力や外部拡張性を重視した上位モデルとは異なり、「まずMacを体験してもらう」ことを目的としたエントリーモデルです。学生やPCのライトユーザーがウェブブラウジングや文書作成、オンラインミーティングなどの日常用途で使うぶんには十分な性能を備えています。また、Macを基点にアップルのハードウェアやサービスによるエコシステムに、初めて触れるユーザーを増やす大事なミッションも担っています。

 言い換えるならばNeoを経て、将来的にAirやProにステップアップしていく「新しいMacファン」を生み出すための玄関口として、MacBook Neoはラインアップの中で重要なポジションを与えられたモデルなのだと思います。

 MacBook Neoを1週間ほど使ってみた筆者の率直な印象を伝えます。すでにMacBook AirやMacBook Proを日常的に活用しているユーザーにとって、MacBook Neoは必ずしも必要なモデルではないと感じます。

 Neoは確かにモバイルノートPCとしての可搬性能に優れており、価格も魅力的なマシンです。一方でやはりパフォーマンスの面ではAirやProとの差が明確です。MacBookという製品に関しては「大は小を兼ねる」という側面が強く、上位モデルに慣れたユーザーがメインマシンとしてNeoに乗り換えると、愛機の世代にもよりますが、処理能力の不足を感じる場面が出てくるかもしれません。

 たとえば13インチMacBook Airユーザーが、価格の安さを理由にNeoへ買い替え、従来のAirを下取りに出してしまうと、結果的に作業環境の余裕を失う可能性があります。その意味で、Neoは既存のMacBookユーザーにとってはメイン機の置き換えではなく、外出用や簡単な作業用の「サブ機」として導入するのが最も賢い使い方だと思います。

MacBook ProとStudio Display XDRは名コンビ

 今回筆者は、M5世代のMacBookとあわせて自宅の作業環境にStudio Display XDRも導入して試しました。

27インチ5KのRetina XDRディスプレーを搭載するStudio Display XDR。MacBook Proとの相性がとても良いアップル純正モニターです

 やはりアップル純正ディスプレーの最大の魅力は、画質の安定感が優れていることです。27インチの5K Retina XDRディスプレーは解像度が高く色再現性に富んでいます。ピーク輝度が2000ニトに到達するHDR映像表示の明るさ、暗部階調はムラがなく、色域の広さは4K/HDRの映像コンテンツを表示すると抜群の臨場感を楽しませてくれます。ベゼルに下向きに配置したスピーカーシステムにより、包み込まれるような空間オーディオも再現します。

内蔵スピーカーによる空間オーディオ再生に対応しています

 写真編集やビデオ制作などのクリエイティブ作業時にも、ニュートラルで均一性の高い映像表示を実現するStudio Display XDRは、長時間の作業でも目が疲れることなく、安心して使えるリファレンスディスプレーになるでしょう。最大120HzのリフレッシュレートとAdaptive Syncにも対応しています。

 接続性の高さも大きな魅力です。背面にはThunderbolt 5ポートを備え、1本のケーブルで5K120映像出力と同時に最大140Wの給電に対応します。たとえば、外出時はMacBook Proで仕事をこなして、自宅やオフィスではStudio Display XDRに接続して大型ディスプレーで作業の続きをこなすといった使い方ができそうなので、もはやデスクトップのMacを別途用意しなくても充実した仕事環境が構築できそうです。

MacBookをチャージしながら使えるThunderbolt 5ポートを搭載

 Studio Display XDRはAppleシリコンを搭載したMacやiPadに接続できます。ただし、ディスプレーの性能を最大限に引き出すためには、比較的新しいハイスペックモデルのMacやiPadが必要です。なお、最大120Hzのハイフレームレート表示を利用できるのは、M5系とM4系のAppleシリコンを搭載する比較的新しい上位モデルが中心です。

 一方、iPadの場合は外部ディスプレー接続時のリフレッシュレートが基本的に60Hzに制限されます。ただし、M5チップを搭載するiPad Proを接続した場合は120Hz表示に対応します。Studio Display XDRの購入を検討する際には、接続するMacやiPadの仕様によって表示性能が変わる点にも注意が必要です。

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

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