このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第224回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2月28日~3月6日

AIで崩壊するサイバー恐喝犯罪の「参入障壁」/IT専攻卒業生、女性比率は先進国で最下位/AIがつく“うそ”対処法、ほか

2026年03月09日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年2月28日~3月6日)は、リプレースのタイミングでSaaS移行が進む国内ERP市場、“参入障壁”が崩壊し犯罪グループ数が急増するランサムウェア、ITエンジニアやIT/STEM卒業生に占める女性比率の国際ランキング、AI業務活用と出力精度/ハルシネーションに対する企業担当者の課題感、コロナ禍前よりも増えた「職場の送別会」に関する働く人の意識、についてのデータを紹介します。

[ERP][SaaS] 国内ERP市場はリプレース需要で好調、パッケージからSaaSへ移行する動きが続く(アイ・ティ・アール 、3月5日)
・2024年度のERP市場は2558億円、前年度比18.0%増
・SaaS型は前年度比28.2%増、一方でパッケージ型は3.5%増にとどまる
・2024~2029年度の年平均成長率、パッケージ型はマイナス成長でSaaSへ移行

 2024年度の国内ERPは、前年度比18.0%増の2558億円となった。続く2025年度も16.7%増の成長を見込む。背景には、システムの老朽化や保守契約の終了(EOS)をきっかけとしたリプレース需要の増加がある。2024年度の提供形態別内訳を見ると、SaaS型が28.2%増と大きく伸長しており、パッケージ型は3.5%増にとどまった。2024~2029年度の年平均成長率(CAGR)は、SaaS型が20.0%のプラス成長、パッケージ型が0.9%のマイナス成長と予測されており、パッケージからSaaSへの移行に加えて、SaaS型での新規獲得も大きいようだ。

 ⇒ ERP市場の新たな動きとして「AI機能の搭載」が指摘されています。ERPに集積された企業経営に関するデータをAIが活用することで、単なる基幹業務システムから「経営意思決定支援の基盤」へと進化しています。

ERP市場規模の推移および予測 2023~2029年度(出典:ITR)

[セキュリティ][AI] ランサムウェアグループは1年間で5割増加、AIや流出ツールで“参入障壁”が崩壊(日本アイビーエム、3月4日)
・活動中のランサムウェア/恐喝グループが前年比およそ5割も急増
・公開アプリケーション悪用を起点とする攻撃が4割強の増加
・攻撃ターゲットの業種は「製造業」が5年連続のトップ

 IBM X-Forceの「脅威インテリジェンス・インデックス2026」より。Webに公開されているアプリケーションの悪用を起点とするが44%増加するなど、サイバー犯罪者たちが基本的なセキュリティ脆弱性を高頻度に悪用している実態が明らかに。また、小規模で入れ替わりの激しいランサムウェア/サイバー恐喝グループが低頻度な攻撃を行っており、活動中のグループ数は前年比で49%もの増加。一方で、攻撃者の特定が極めて困難になっているという。こうした攻撃グループ/脅威アクターは、過去のグループから流出した攻撃ツールを再利用しながら、AIを活用して攻撃を自動化しており、“参入障壁”は崩壊しつつあるという。観測されたインシデントのうち4分の1(27.7%)は製造業で発生しており、ターゲット業種としては5年連続でトップとなった。

 ⇒ 「ChatGPT」の認証情報が約30万件流出したことも報告されており、AIプラットフォームが新たな攻撃対象になっていることを示しています。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事
  • 角川アスキー総合研究所