先端テックニュースまとめ読み from MITテクノロジーレビュー 第364回
「地球の気温を下げる」危険なビジネス/AI「ブラックボックス」の蓋がついに開く?
2026年01月19日 09時00分更新
世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
35年に「気温を下げる」 イスラエル発・科学者集団、 成層圏ビジネスの危険な賭け
成層圏に粒子を散布して太陽光を反射させ、地球の気温を下げる——。イスラエルのスタートアップ企業スターダスト・ソリューションズは6000万ドルを調達し、この壮大な計画を本格始動させた。だが、多くの科学者は「無責任」と警鐘を鳴らす。
ブラックボックスの蓋が開く 「異星人」として扱うことで 見えてきたAIの正体
誰も完全には理解していないテクノロジーを、何億人もが日々使っている——。AIのブラックボックス問題に、ついに光が差し始めた。研究者たちが「異星人」として扱うことで解明しつつあるのは、予想を超えて奇妙なAIの内側の世界だ。
AI家電、人型ロボ——CES 2026で中国企業が圧倒的存在感
米ラスベガスで開催されたCES 2026。中国企業が全出展者の約4分の1を占めた会場では、ヒューマノイドロボットがバク転やピアノ演奏を披露し、「我々は欧米より速く反復できる」という自信が会場に満ちていた。パンデミック後、初めて中国の存在を無視できない年となった。
「AIはすばらしい」のにデータセンターが嫌がられる理由
巨大なデータセンターが、各地で激しい反発を招いている。電力や水の問題だけではない。この構図は、かつてサンフランシスコで起きた「テックバス」抗議運動と驚くほど似ている。止められないAIへの、代理戦争なのかもしれない。
大きいことはいいことだ!? LLMの「パラメーター」って何だ?
GPT-3は1750億、Gemini 3は推定7兆——LLMのパラメーター数は増大を続ける。AI企業が「大きさ」を競い合ってきたパラメーターとは一体何なのだろうか? そして、その役割とは? 噛み砕いて解説する。
フルーツ・オブ・ザ・ルーム 「実在しないロゴ」の記憶は どこから生まれたのか?
米国人の55%が、衣料ブランド「フルーツ・オブ・ザ・ルーム」のロゴに豊饒の角が描かれていたと記憶している。しかし実際には一度も描かれたことがない。こうした「マンデラ効果」と呼ばれる集合的誤記憶はなぜ生まれるのか。「実在する」と9年間主張し続ける人、心理学者、物理学者など、徹底した取材で掘り下げてみた。
14億人をデジタル化、 インド版マイナンバーの父の 終わりなき野望
世界最大のデジタル身分証システム「アーダール(Aadhaar)」を構築し、14億人のインド国民をデジタル化した男、ナンダン・ニレカニ。70歳になった今も、電力網の刷新、グローバルな金融基盤「フィンターネット」の構築に挑む。
太陽地球工学が「本気」になった——6000万ドル調達が意味するもの
太陽光を反射させて地球の気温を下げる——。かつては「脇役」扱いだった太陽地球工学に、6000万ドルの資金が流れ込んだ。研究者たちが懸念するのは、営利企業の参入が透明性を損ない、この分野全体の信頼を揺るがすことだ。

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