太極拳を習い、道教を学んだブラジル人が、亡くなった親友のために制作したRPGゲーム
MECREW MEDIABUND LIMITED
ルリオと友人たちが集まるその場所は、恐怖に包まれていました。なぜなら、そこには「レモン」もいたからです。5年前に交通事故でこの世を去ったはずの彼が、生ける屍のような姿で、苦痛に顔を歪めてそこにいたのです。
悪夢から飛び起きたルリオは、確信しました。
「やっと進むべき道が見えたよ。レモンに捧げるゲームを作らなきゃいけないんだって」
――こうして、『Mr.Lemon』は誕生しました!

ルリオとレモン
本作はブラジル発の、心温まるRPGです。プレイヤーは言語学者であったレモンの人生を追体験し、様々な言語が持つ魅力や力、そして生命への燃えるような情熱に触れることになります。
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しかし、筆者が何より驚かされたのは、ルリオへのインタビューがまさかの「中国」の話題から始まったことでした。
ブラジルで道教と囲碁を学ぶ?!
「確かに救われたよ。でも、太極拳そのものというよりは、そこから触れた『道教文化』のおかげかな」
ルリオさんは笑顔でそう振り返ります。当時、彼は『易経』や『道徳経』などの道教の書物を読み始め、ついには占いまで覚えたといいます。
「道教の思想にすごく惹かれたんだ。それで、『道徳経』を原文で読みたくて、中国語の勉強を始めたんだよ」
実は当時、ブラジルではちょっとした中国語ブームが起きていました。多くの人々や団体が「中国は世界一の経済大国になる!」「中国語を学べば将来大儲けできる!」と宣伝していたのです。そのため中国語を学ぶ人は結構いましたが、その難しさゆえに、ほとんどの人がすぐに脱落してしまいました。
もちろん、ルリオさんは諦めませんでした。
「だってお金のためじゃなくて、道教を学ぶためだったからね」
「では、長年中国語を学んでみて、あなたにとって一番の収穫は何でしたか?」
筆者がそう尋ねると、彼はこう答えました。
「具体的な出来事を一つだけ挙げるのは無理だね。だって、そこから広がった波紋があまりにも多いから」
現在39歳、4歳の娘を持つ父親となったルリオさん。過去を振り返りながら、中国語がいかに自身の人生に大きな影響を与えたか、彼自身も驚いているようでした。

ブラジルでも太極拳は親しまれている

香港を訪れたことのあるルリオ
中国語を学んだことがきっかけで、ルリオさんは囲碁が好きになりました。そしてそれが、これまでで唯一となる中国本土への旅につながったのです。
「留学生がたくさんいるような場所には行きたくなかったんだ。だから最終的に武漢(ウーハン)を選んだよ。あそこには囲碁の学校があって、そこで1ヶ月間修行したんだ」
「学校のレベルはすごく高くてさ、5歳の子供にさえ軽く負かされちゃったよ~(笑)」

ルリオさんが通っていた囲碁学校
武漢での1ヶ月間、ルリオさんは広場や団地でバドミントンをしている人を大勢見かけました。ブラジルではあまり見られない光景ですが、実は彼、バドミントン愛好家なのです。
「実は僕、パンアメリカン競技大会のバドミントン・ユース部門のチャンピオンなんだ!」
ルリオさんは誇らしげにそう語ります。

ルリオさんが知り合った中国の青年
「ある茶館で中国人の青年と友達になってね。彼が茶道を教えてくれたんだ。『入口苦、回甘在心間(口に入れると苦いが、甘みが心に残る)』なんて言葉も教わったよ」
こうした美しい思い出もすべて、中国語学習がもたらしてくれたものだと彼は言います。
もちろん、中国語が彼に与えた最大の影響は、ある二人の人物と巡り会わせてくれたことでしょう。
一人は、彼の奥様です。二人は同じ大学で中国語を学んでいました。奥様は天津に1年間交換留学をした経験もあり、中国語が非常に堪能だったそうです。
「彼女は天津をすごく懐かしがっていて、『あそこは面白い場所だ』って言ってるよ。将来は必ず、娘を連れてみんなで行こうって話してるんだ!」
そしてもう一人が、レモンです。
彼は言語学習に対して驚くべき興味と才能を持っており、常に様々な言語を学んでいました。そのため、ルリオさんが中国語を勉強していると知ったレモンは、自らコンタクトを取り、やがて二人は共に「言語の世界」を探求する仲間となったのです。

ルリオとレモン
なぜそんなに多くの言語を学ぶのか?
「僕らは一緒にロシア語やフィンランド語を勉強したんだ。レモンがイタリアに移住してからは二回会いに行ったし、イタリア語も結構いけるよ」
ルリオさんは他にも英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語を学んでおり、レモンはさらにその上を行き、オランダ語やアイスランド語なども習得していたそうです。
「すごすぎます! 私は英語だけで精一杯ですよ!」
筆者が思わず苦笑しながら「どうしてそんなにたくさんの言語を学ぶんですか?」と尋ねると、彼はこう答えました。

「まず、自由な感覚があるんだ。新しい言語を学ぶたびに、新しい自分を見つけたような、あるいは本当の自分に一歩近づいたような気がするんだよ」
その感覚は少し抽象的だと認めつつ、ルリオさんは続けます。
「それに、純粋に楽しいんだ。僕はこれを『言語を味わう』って呼びたいな。どの言語も、ある民族の集団心理の投影として、独自の魅力が隠されているんだ。例えば中国語の言葉は簡潔で深みがあるし、ロシア語は語彙の力強さがものすごい。ドイツ語を話すとすごく緻密な感覚になれるし、ポルトガル語、特にブラジルのポルトガル語は、自由にイメージを創造できて、想像力をフルに発揮できるんだ」
「新しい言語を覚えることは、文化を知るだけでなく、その思考回路も手に入れることだ、という話を聞いたことがありますが?」
ルリオさんは大きく頷きました。
「その通り! 言語は思考そのものなんだ! 世界は変わるし、思考も変わる。だから言語もそれに伴って変わっていく。言語は決して不変なものじゃなくて、歴史と共に流れていく、生命力に満ちたものなんだよ!」

こうした考えの多くは、レモンから教わったものでした。ルリオさんにとって、レモンは単なる友人ではなく、手本であり師でもあったのです。
「彼は語学の天才、スーパー・ポリグロット(多言語話者)だったよ! 命に対して情熱的で、毎日休まず勉強してた。本当に、人生を冒険みたいに生きてたんだ!」
人生の最期の時期、レモンはずっとアイスランド語を学んでいました。「アイスランドに住む」という夢を叶えるために。
なぜそこまでアイスランドに惹かれたのか、ルリオさんには分かりませんでした。しかし2015年、レモンが現地で仕事を見つけ、本当に移住を果たした時、ルリオさんは心から敬服したそうです。
「こうとしか言えないな。『夢に見ることができるからこそ、それを実現できるんだ』ってね」

ルリオとレモン
映画からゲームへ
大学卒業後、ルリオさんは映画業界へ進みました。監督として2本の映画、2013年の『夜のサーカス(O Circo da Noite)』と2016年の『管理人(O Zelador)』を制作しています。しかし、その2作目が公開されたまさにその年、アイスランドへ移住して1年も経たないレモンが、交通事故で帰らぬ人となってしまったのです。

映画『管理人』のポスター
ルリオさんは親友を、師を、そしてある種の心の支えを失いました。さらに残念なことに、この世界にあったはずのレモンの情熱や夢、そして冒険もまた、唐突に終わりを告げてしまいました。

映画祭に参加するルリオさん
その後、ルリオさんの映画キャリアも壁にぶつかり、長編映画を撮るチャンスには恵まれませんでした。ただ、企業案件などでVRインタラクティブコンテンツの制作に携わったことで、ある意味、ゲーム開発への入り口に立つことになったのです。
「本当は映画を撮り続けたかったんだ。でもブラジルで映画の投資を募るのは難しすぎてね。だから『ゲームならもっと簡単だろう』なんて考えて、開発に挑むことにしたんだ」
ルリオさんは当時の自分がいかに甘かったかを認めていますが、そのおかげで、恐れを知らずにゲーム業界へ飛び込むことができたのです。
「僕は物語を語るのが大好きで、それを一生の仕事にしたかった。だから、もし映画が撮れないなら、ゲームで物語を語り続けようと思ったんだ」
ルリオさんは、自身にとって重要な意味を持つゲームをいくつも挙げてくれました。『ヘビーレイン』、『ファイナルファンタジーX』、『アサシン クリード II』、『ウィッチャー3』など。これらの作品を通じて、彼は「ゲームが持つ物語を語る力」がいかに強力かを思い知ったそうです。

中でも『To the Moon』は、技術的には派手ではないものの、物語と音楽の面では傑作と呼べる作品でした。このゲームは、ルリオさんに「自分の目標は実現可能だ」という大きな可能性を見せてくれました。実際、『Mr.Lemon』の多くの設計は『To the Moon』を参考にしているそうです。
「映画監督からゲーム開発者に転身したことで、強みもあったよ。演出やカメラワークの経験があったからね。でも弱点も明らかだった。どうやってインタラクティブな仕掛けを通して、プレイヤーを能動的な探索に導き、没入させるか。それを考えて試行錯誤するのに随分時間がかかったよ」
事実、『Mr.Lemon』の開発中、ルリオさんは「遊んでいて退屈だ」という理由で2回もプロジェクトを作り直しています。そして、あの悪夢を見た後にようやく、正しい方向性を持つ「3つ目のバージョン」に辿り着いたのです。

「何度も作り直すとなると、相当なプレッシャーだったんじゃないですか?」
筆者がそう尋ねると、彼は頷きました。
「その通りだよ。一番きつかったのは、やっぱり資金面のプレッシャーだね。『無駄金を使ってるんじゃないか』『価値のないものに投資してるんじゃないか』って、周りから疑われるんだ。時間が経てば経つほど、その疑いの目は厳しくなっていくしね」
この5年間、ルリオさんはずっとそうした懐疑的な声に耐え続けてきました。
「でも幸い、僕は持ちこたえられた。だって、自分のことを最初に信じてやるのは、自分自身じゃなきゃダメだからね」
「一見、無駄になったように見えるお金も、実際には『時間』と『経験』に形を変えただけなんだよ」
さらにルリオさんは、この苦しい過程において、道教の思想が知らず知らずのうちに支えになっていたと語ります。
人生の激しい変化にも動じず向き合い、過度なコントロール欲を手放すこと。そして心の平穏を保ち、物事をあるがままの流れに任せることで、自然と正しい道が見えてきたのだそうです。
――こうした運命に対する「受け入れ(受容)」や、不運との「和解」。それこそが、『Mr.Lemon』の重要なテーマの一つでもあるのです。
Mr.Lemon
『Mr.Lemon』は、ドット絵で描かれた没入型(イマーシブ)の謎解きRPGです。プレイヤーはロマンチックな冒険を通じてレモンの人生を「味わい」、言語学者としての短くも燃えるような、夢を追う生き様を見届けることになります。同時に、それぞれの言語や文字の一つひとつに込められた力と魅力を肌で感じることができるでしょう。
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「ゲーム内では、各言語にある『翻訳できない言葉』というのを特に強調しているんだ。そういう言葉こそ、その言語独自の魅力を最大限に表していることが多いからね」
ルリオさんはそう説明します。
「例えば中国語の『江湖(ジャンフー)』や『侠義(シャーイー)』といった言葉、それに多くの漢詩なんかもそうだね。これらは『翻訳不可能』であり、その文化だけの宝物だ。真剣にその言語を学んで初めて、発見できるものなんだよ」
また、本作には「単語メニュー」という、様々な言語を収集するユニークなシステムがあります。プレイヤーは収集した言葉に秘められた力を使い、次々と謎を解いていくことになります。
「言語の力を見せたいとは思ったけど、あくまで『教育ソフト』にはしたくなかった。だから、とにかくゲームとして『面白く』なきゃいけないんだ」
そう語るルリオさんは、自信に満ちていました。
「その点に関しては、かなりうまくやれたと思ってるよ」

『Mr.Lemon』は、ゲームプレイの面でも非常に多彩な作りになっています。
物語は現実と異世界を行き来しながら、家庭、学校、氷原、空に浮かぶ島など、全く異なる舞台で展開されます。それはまるで、映画『ライフ・オブ・パイ』のような、幻想的で奇想天外な冒険です。
旅の途中では、世界各地の異なる文化的背景を持つNPCたちとの出会いも待っています。日本の忍者、バイキングの海賊、そしてアメリカ先住民など、その顔ぶれは実にユニークです。
「さっきも言った通り、レモンの人生はまさに『本物の冒険』そのものだったんだ。言語は隔たりを打ち砕いて、真の自由をもたらしてくれるんだよ!」
ルリオさんは最後に、そう力強くまとめてくれました。

「もちろん、物語のメイン舞台は、やっぱりレモンが夢見たアイスランドだね。面白いことにさ、ゲームがほぼ完成した頃に、とんでもない『偶然』に気づいたんだ!」
ルリオさんは興奮気味にそう話します。
彼はゲームの中で、アイスランドに住む謎の種族「バシール族」という存在を創作していました。ところが、後になって資料を調べてみると、アイスランドの伝承には本当に「フルドゥフォルク(隠れ人)」と呼ばれるエルフの伝説が存在したのです。
「驚いたことに、その設定も物語も、僕が考えたものと瓜二つだったんだ。まるで天が決めたことみたいに、不思議な一致だったよ」

おわりに:
「5年が経った今でも、ゲームのトレイラーを見るたびに胸がいっぱいになって、涙が溢れてくるんだ」
ルリオさんは感慨深げに語ります。
「やっと、やり遂げたんだよ。僕の親友を、永遠に色褪せない最高の形で、ゲームの中に刻み込むことができたんだ」
数々の苦難を乗り越えてきたルリオさんですが、今の心境は澄み切っています。
「後悔なんてない。あるのは愛だけだよ!」
彼はこの『Mr.Lemon』が、より多くのプレイヤーに力を与えてくれることを願っています。混沌として、悪いニュースばかりが続くこの世界にあっても、決して希望と情熱を失わないように。
「これは『生命(いのち)』に捧げるゲームなんだ。どうかみんながこのゲームを味わい終えた後、そこから力を得て、この世界を少しでも素晴らしい場所に変えていってくれたら嬉しいな」

最後になりますが、もしあなたも情熱的で、心の底から感動できる「夢を追う旅」を体験したいなら――この『Mr.Lemon』を、絶対にお見逃しなく!
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「僕らは一緒にロシア語やフィンランド語を勉強したんだ。レモンがイタリアに移住してからは二回会いに行ったし、イタリア語も結構いけるよ」
ルリオさんは他にも英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語を学んでおり、レモンはさらにその上を行き、オランダ語やアイスランド語なども習得していたそうです。
「すごすぎます! 私は英語だけで精一杯ですよ!」
筆者が思わず苦笑しながら「どうしてそんなにたくさんの言語を学ぶんですか?」と尋ねると、彼はこう答えました。

「まず、自由な感覚があるんだ。新しい言語を学ぶたびに、新しい自分を見つけたような、あるいは本当の自分に一歩近づいたような気がするんだよ」
その感覚は少し抽象的だと認めつつ、ルリオさんは続けます。
「それに、純粋に楽しいんだ。僕はこれを『言語を味わう』って呼びたいな。どの言語も、ある民族の集団心理の投影として、独自の魅力が隠されているんだ。例えば中国語の言葉は簡潔で深みがあるし、ロシア語は語彙の力強さがものすごい。ドイツ語を話すとすごく緻密な感覚になれるし、ポルトガル語、特にブラジルのポルトガル語は、自由にイメージを創造できて、想像力をフルに発揮できるんだ」
「新しい言語を覚えることは、文化を知るだけでなく、その思考回路も手に入れることだ、という話を聞いたことがありますが?」
ルリオさんは大きく頷きました。
「その通り! 言語は思考そのものなんだ! 世界は変わるし、思考も変わる。だから言語もそれに伴って変わっていく。言語は決して不変なものじゃなくて、歴史と共に流れていく、生命力に満ちたものなんだよ!」

こうした考えの多くは、レモンから教わったものでした。ルリオさんにとって、レモンは単なる友人ではなく、手本であり師でもあったのです。
「彼は語学の天才、スーパー・ポリグロット(多言語話者)だったよ! 命に対して情熱的で、毎日休まず勉強してた。本当に、人生を冒険みたいに生きてたんだ!」
人生の最期の時期、レモンはずっとアイスランド語を学んでいました。「アイスランドに住む」という夢を叶えるために。
なぜそこまでアイスランドに惹かれたのか、ルリオさんには分かりませんでした。しかし2015年、レモンが現地で仕事を見つけ、本当に移住を果たした時、ルリオさんは心から敬服したそうです。
「こうとしか言えないな。『夢に見ることができるからこそ、それを実現できるんだ』ってね」

ルリオとレモン
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大学卒業後、ルリオさんは映画業界へ進みました。監督として2本の映画、2013年の『夜のサーカス(O Circo da Noite)』と2016年の『管理人(O Zelador)』を制作しています。しかし、その2作目が公開されたまさにその年、アイスランドへ移住して1年も経たないレモンが、交通事故で帰らぬ人となってしまったのです。

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ルリオさんは親友を、師を、そしてある種の心の支えを失いました。さらに残念なことに、この世界にあったはずのレモンの情熱や夢、そして冒険もまた、唐突に終わりを告げてしまいました。

映画祭に参加するルリオさん
その後、ルリオさんの映画キャリアも壁にぶつかり、長編映画を撮るチャンスには恵まれませんでした。ただ、企業案件などでVRインタラクティブコンテンツの制作に携わったことで、ある意味、ゲーム開発への入り口に立つことになったのです。
「本当は映画を撮り続けたかったんだ。でもブラジルで映画の投資を募るのは難しすぎてね。だから『ゲームならもっと簡単だろう』なんて考えて、開発に挑むことにしたんだ」
ルリオさんは当時の自分がいかに甘かったかを認めていますが、そのおかげで、恐れを知らずにゲーム業界へ飛び込むことができたのです。
「僕は物語を語るのが大好きで、それを一生の仕事にしたかった。だから、もし映画が撮れないなら、ゲームで物語を語り続けようと思ったんだ」
ルリオさんは、自身にとって重要な意味を持つゲームをいくつも挙げてくれました。『ヘビーレイン』、『ファイナルファンタジーX』、『アサシン クリード II』、『ウィッチャー3』など。これらの作品を通じて、彼は「ゲームが持つ物語を語る力」がいかに強力かを思い知ったそうです。

中でも『To the Moon』は、技術的には派手ではないものの、物語と音楽の面では傑作と呼べる作品でした。このゲームは、ルリオさんに「自分の目標は実現可能だ」という大きな可能性を見せてくれました。実際、『Mr.Lemon』の多くの設計は『To the Moon』を参考にしているそうです。
「映画監督からゲーム開発者に転身したことで、強みもあったよ。演出やカメラワークの経験があったからね。でも弱点も明らかだった。どうやってインタラクティブな仕掛けを通して、プレイヤーを能動的な探索に導き、没入させるか。それを考えて試行錯誤するのに随分時間がかかったよ」
事実、『Mr.Lemon』の開発中、ルリオさんは「遊んでいて退屈だ」という理由で2回もプロジェクトを作り直しています。そして、あの悪夢を見た後にようやく、正しい方向性を持つ「3つ目のバージョン」に辿り着いたのです。

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筆者がそう尋ねると、彼は頷きました。
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この5年間、ルリオさんはずっとそうした懐疑的な声に耐え続けてきました。
「でも幸い、僕は持ちこたえられた。だって、自分のことを最初に信じてやるのは、自分自身じゃなきゃダメだからね」
「一見、無駄になったように見えるお金も、実際には『時間』と『経験』に形を変えただけなんだよ」
さらにルリオさんは、この苦しい過程において、道教の思想が知らず知らずのうちに支えになっていたと語ります。
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日本語対応済み.時間限定の史上最低価格割引中!
「ゲーム内では、各言語にある『翻訳できない言葉』というのを特に強調しているんだ。そういう言葉こそ、その言語独自の魅力を最大限に表していることが多いからね」
ルリオさんはそう説明します。
「例えば中国語の『江湖(ジャンフー)』や『侠義(シャーイー)』といった言葉、それに多くの漢詩なんかもそうだね。これらは『翻訳不可能』であり、その文化だけの宝物だ。真剣にその言語を学んで初めて、発見できるものなんだよ」
また、本作には「単語メニュー」という、様々な言語を収集するユニークなシステムがあります。プレイヤーは収集した言葉に秘められた力を使い、次々と謎を解いていくことになります。
「言語の力を見せたいとは思ったけど、あくまで『教育ソフト』にはしたくなかった。だから、とにかくゲームとして『面白く』なきゃいけないんだ」
そう語るルリオさんは、自信に満ちていました。
「その点に関しては、かなりうまくやれたと思ってるよ」

『Mr.Lemon』は、ゲームプレイの面でも非常に多彩な作りになっています。
物語は現実と異世界を行き来しながら、家庭、学校、氷原、空に浮かぶ島など、全く異なる舞台で展開されます。それはまるで、映画『ライフ・オブ・パイ』のような、幻想的で奇想天外な冒険です。
旅の途中では、世界各地の異なる文化的背景を持つNPCたちとの出会いも待っています。日本の忍者、バイキングの海賊、そしてアメリカ先住民など、その顔ぶれは実にユニークです。
「さっきも言った通り、レモンの人生はまさに『本物の冒険』そのものだったんだ。言語は隔たりを打ち砕いて、真の自由をもたらしてくれるんだよ!」
ルリオさんは最後に、そう力強くまとめてくれました。

「もちろん、物語のメイン舞台は、やっぱりレモンが夢見たアイスランドだね。面白いことにさ、ゲームがほぼ完成した頃に、とんでもない『偶然』に気づいたんだ!」
ルリオさんは興奮気味にそう話します。
彼はゲームの中で、アイスランドに住む謎の種族「バシール族」という存在を創作していました。ところが、後になって資料を調べてみると、アイスランドの伝承には本当に「フルドゥフォルク(隠れ人)」と呼ばれるエルフの伝説が存在したのです。
「驚いたことに、その設定も物語も、僕が考えたものと瓜二つだったんだ。まるで天が決めたことみたいに、不思議な一致だったよ」

おわりに:
「5年が経った今でも、ゲームのトレイラーを見るたびに胸がいっぱいになって、涙が溢れてくるんだ」
ルリオさんは感慨深げに語ります。
「やっと、やり遂げたんだよ。僕の親友を、永遠に色褪せない最高の形で、ゲームの中に刻み込むことができたんだ」
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「言語の力を見せたいとは思ったけど、あくまで『教育ソフト』にはしたくなかった。だから、とにかくゲームとして『面白く』なきゃいけないんだ」
そう語るルリオさんは、自信に満ちていました。
「その点に関しては、かなりうまくやれたと思ってるよ」

『Mr.Lemon』は、ゲームプレイの面でも非常に多彩な作りになっています。
物語は現実と異世界を行き来しながら、家庭、学校、氷原、空に浮かぶ島など、全く異なる舞台で展開されます。それはまるで、映画『ライフ・オブ・パイ』のような、幻想的で奇想天外な冒険です。
旅の途中では、世界各地の異なる文化的背景を持つNPCたちとの出会いも待っています。日本の忍者、バイキングの海賊、そしてアメリカ先住民など、その顔ぶれは実にユニークです。
「さっきも言った通り、レモンの人生はまさに『本物の冒険』そのものだったんだ。言語は隔たりを打ち砕いて、真の自由をもたらしてくれるんだよ!」
ルリオさんは最後に、そう力強くまとめてくれました。

「もちろん、物語のメイン舞台は、やっぱりレモンが夢見たアイスランドだね。面白いことにさ、ゲームがほぼ完成した頃に、とんでもない『偶然』に気づいたんだ!」
ルリオさんは興奮気味にそう話します。
彼はゲームの中で、アイスランドに住む謎の種族「バシール族」という存在を創作していました。ところが、後になって資料を調べてみると、アイスランドの伝承には本当に「フルドゥフォルク(隠れ人)」と呼ばれるエルフの伝説が存在したのです。
「驚いたことに、その設定も物語も、僕が考えたものと瓜二つだったんだ。まるで天が決めたことみたいに、不思議な一致だったよ」























