ただし会話内容の調整は難しい
一方で、パラメーターの調整は非常に難しいです。
筆者はせっかくA6000の環境があるため、Nvidia製GPU環境ならかなりのLLMの高速化が期待できるローカルLLMサーバ環境「tabbyAPI」をインストールしてみました。exl2という専用形式で動作するため、生成速度が劇的に速くなります。ダウンロードしたのは「Qwen2.5-72B-Instruct-abliterated-4.2bpw-exl2」。やはり、ファイルサイズが48GB程度ある巨大なものですが、A6000ではなんとか動きました。
これで動作させると、ローカルLLMで使用できる「Text Completion(テキスト補完)」モードで動作させることができるようになり、より複雑なパラメータ設定で動かせるようになります。LLMを動作させると必ず起きるのが、しばらく話すと同じことばかりを繰り返すようになる現象です。コンテキストが積み上がり、特定の結果に逃げ込むようになるのです。
それを予防するために、同じことを繰り返さないようにペナルティを与えるパラメーター「Repetition Penalty(反復ペナルティ)」や「DRY Repetition Penalty(同じことを繰り返す反復ペナルティ)」といったものが用意されており、それを少し調整するだけで、キャラクターAIの発言内容が大きく変わります。反復ペナルティを強めすぎると話せる内容がなくなり、まったくおかしなことを言い出したりもします。うまく最適な状態を探し出すのはなかなか大変です。
一方で、商用として提供されているGPTやGeminiが、いかにそうした反復をしないように調整がなされているのかを痛感させられます。また、ユーザー目線では、キャラクターAIは人格を持っているように見えても、わずかなパラメータ変化で簡単に意味のわからないことを言い出す、脆弱な存在であることもはっきりとわかります。
ただ、様々な調整を通じて、自分だけのLLMを作り上げていく感覚はローカルLLMならではの楽しさがあります。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第167回
AI
“Fable級が無料”は本当か AI市場を震撼させた「Kimi K3」を試した結果 -
第166回
AI
社内WebサービスをAIで開発 完成後に直面した運用の壁 -
第165回
AI
AIがBlenderを勝手に操作 3D制作のハードルが一気に下がった -
第164回
AI
AIはすでに、私たちの心を内部で再現しているのかもしれない -
第163回
AI
無料の画像生成AI「Krea 2」が話題 実写もアニメもこなす新勢力 -
第162回
AI
ローカルAIで“しゃべる推理ゲーム”を作ったら、思ったよりちゃんとゲームになってきた -
第161回
AI
わずか3日で停止された新AI「Claude Fable 5」は何がすごかったのか -
第160回
AI
寝不足になるほど面白い ローカルAIと音声合成をつないだら、キャラが普通にしゃべり始めた -
第159回
AI
AIを使える人と使えない人で、とんでもない差が出ると実感した理由 -
第158回
AI
SDXLの次はこれ? アニメ特化のローカル画像生成AI、驚きの実力 -
第157回
AI
AIだけでゲームは作れるのか? Codexに7本作らせて見えた実力と限界 - この連載の一覧へ






