実店舗でのオーダー受注を行う音声対話AI「AI Order Thru」提供開始 店舗の業務負荷軽減や省人化を支援
株式会社New Innovationsは12月23日に、実店舗におけるオーダー受注業務を対象とした音声対話AIシステム「AI Order Thru(エーアイ オーダー スルー)」の提供開始を発表した。画面操作を前提とせずに、音声によるコミュニケーションで注文を受け付けることで、顧客にもストレスの少ない体験を提供するとともに、店舗側の業務負荷の軽減や省人化に貢献するとしている。
外食産業などのサービス業では、人材不足を背景に店舗運営の効率化と接客品質の維持・向上の両立が求められている。中でもドライブスルー受注は来店直後の顧客との重要な接点であるため、繁忙時間帯の人員確保やオーダーミスの抑制、接客品質の維持など、複数の要素を同時に成立させる必要があるという。
こうした背景のもと、同社ではAIを人の代替ではなく「ブランド体験を拡張する存在」と捉え、ブランドごとのガイドラインに沿った対話設計と標準オペレーションを踏まえた運用設計を前提に、「AI Order Thru」を開発したという。
主な特徴として、AIとITを二層で設計した独自の構造によって、必須確認事項や販売不可商品の案内などブランドガイドラインに沿ったオーダー受注が可能だという。また、エンジン音や環境音などのノイズに対応したマイク・スピーカー設計と、オーダー受注から生産着手、既存システムへの入力までを視野に入れた設計で、デジタルと物理を横断した連携が可能だとしている。
人による教育や習熟に依存せず、AIにブランドごとの標準オペレーションを実装することで、接客品質の平準化と省人化の両立を図るとのこと。人では実現できない大量の記憶や複雑な処理にも対応可能だという。
今後は実店舗での運用知見を蓄積しながら、店内セルフオーダーへの展開や、飲食・小売・宿泊・公共施設など多様な業態における音声インターフェース活用を段階的に進めていくとのこと。あわせて、同社が提供する調理ロボットや厨房機器、および基幹システムやBIツールと「AI Order Thru」を連携するなどして、店舗全体のオペレーション高度化に向けて機能を拡張していくとしている。

























