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みやさとけいすけの工具探検隊 第111回

工具好きの“はいはい好きです”を引き出す1本

“変態スペック”な定規が想像以上だった

2025年12月29日 18時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス/ASCII

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●長さや角度を測る・書くの基本機能

 定規の基本的な使い方となるのが、長さを測ること。多機能をウリにしているとはいえ、Tirulerも定規ですから、しっかり長さを測る機能が備わっています。しかも、3種類もです。

 1つ目は、直定規。Tirulerは両サイドに目盛りが刻まれており、片方がメートル、もう片方がインチとなっているのが特徴です。長さは100mm(3.94インチ)と短めですが、パカッと開くことで、200mmの直定規としても使えます。

開くと200mmの直定規に。長さを測る、直線を引くといった用途で活躍

 2つ目はノギス。メートル側の中央付近にあるボタンを押しながらスライドすると、小さなノギスが現れます。測れるのは約50mmまでとはいえ、バーニヤ目盛り(副尺)まで備えているという本格的なもの。0.1mm単位で読み取れるため、直定規よりもより正確に長さが測れるのがメリットです。

バーニヤ目盛りまで備え、0.1mm単位で測れるノギス

 3つ目はローラー定規。歩いた距離を測るローラー距離計の小型版のようなもので、洋裁で使われるマールサシとほぼ同じです。

 ローラーの1周は、100mm。このローラーを曲線に沿って転がすことで、その距離が測れるという優れモノです。ローラーは1周するごとにカチッという音がするので、この音をカウント。最後の目盛り+カウント数×100mmが、曲線の長さになるわけです。

 パイプの外周を測るとか、曲面に貼るテープの長さを知りたいとか、そういった用途で重宝します。

ローラーを転がすことで曲線の長さが測れるローラー定規

●回転することを利用して角度を測る

 200mmの直定規として使う時、中央からパカッと開いて回転させていました。この回転することを利用しているのが、分度器や角度定規機能です。

 ローラー定規部の上にある目盛り×10が角度となっているので、完全に開かず、任意の角度で止めることで、角度定規として使えます。30度の角度で線を引きたいときは、目盛りで「3」の位置に合わせればいいわけですね。

 この逆に角度を測りたい時は、対象に定規を当てて同じ角度になるよう調整。その時の目盛り×10が、対象の角度となります。

目盛り×10が角度。30度にしたい場合は3に合わせて使います

 定規の中央に並んでいる穴は、コンパス用。ここにペンの先を入れ、開いて回転させることで円が書けます。穴には20~80まで5刻みで数字が書いてあり、これが半径を表わしています。

 ちなみに、定規は180度までしか開きませんから、一度に書けるのは半円だけです。

穴にペンの先を入れ、定規を開いて回転させると円が書けます

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