日本初のDirect Air CaptureスタートアップPlanet SaversがAustralian Carbon Vault社と南オーストラリアでのCO2回収・貯留協業に向けた覚書を締結

Planet Savers株式会社
日豪関係の更なる深化と新産業創出へ向けてDAC技術の社会実装に合意




Planet Savers株式会社（本社：東京都文京区、代表取締役CEO：池上京、以下「Planet Savers」）は、Australian Carbon Vault Ltd（本社：南オーストラリア州アデレード、以下「ACV」）と、南オーストラリア州アーカリンガ盆地における炭素回収・貯留（CCS）プロジェクトに関する覚書（MoU）を締結しました。

プロジェクト地図


本MoUは、Planet Saversが開発する低コスト・高性能な大気中CO2直接回収技術 (Direct Air Capture：DAC) と、ACVが保有する世界最大級の陸上CO2貯留ポテンシャルサイト（最大約16億トン）を組み合わせ、段階的に大気中CO2の回収・貯留量を拡大していくことを目的とする事業となります。
本MoUは気候変動対策に資する先進的な炭素除去ソリューションの実装と、日豪両国の産業協力の深化に向けた重要な一歩となります。

商業化時のDACイメージ図（Geminiにて作成）

● 協業背景

日豪関係の更なる深化と新産業創出へ
今回の協業は、脱炭素分野における日豪の強固なパートナーシップを背景に成立したものです。特にDACと地質貯留の組み合わせは国際的にも注目度が高く、両国の技術・資源を統合する新しい産業の創出につなげ、南オーストラリア州政府とも緊密に連携を取り、将来的には現地雇用創出やインフラ整備にも寄与することを見据えて取り組んでまいります。

DAC＋地質貯留イメージ

豪州で創出したカーボンクレジットの日本への展開
本協業により創出される耐久性・検証性の高いカーボンクレジットは、国際市場における品質基準を満たすことを目指しており、将来的には、豪州で創出した高品質クレジットを日本の企業へ提供する仕組みの構築を視野に入れています。日本企業にとって、信頼性の高いCO2除去クレジットの確保は脱炭素経営の重要課題であり、本取り組みを進めることで、新たな選択肢を提案していきます。

Planet Savers CEO 池上京 コメント

Planet Savers CEO　池上京

「ACVとの協業は、弊社が開発してきた低コスト・高性能DAC技術を、世界最高水準の永久貯留能力と結びつけるものです。本MoUは、パイロットから商業規模の長期的サプライへつながる実践的なステップであり、日豪の連携強化、地域経済への貢献、企業に対する確かな脱炭素提案の実現に向けた重要なマイルストーンです。」

Australian Carbon Vault CEO Jeremy Jebamoney コメント

Australian Carbon Vault CEO Jeremy Jebamoney

「This partnership represents an important step in turning Australia’s geological advantages into real climate outcomes. By pairing Planet Savers’ technology with our 1.6-billion-tonne storage resource in the Arckaringa Basin, we’re laying the groundwork for a commercially meaningful carbon removal industry anchored in South Australia. That’s good for the climate, good for regional development, good for the longstanding Australia/Japan partnership and good for the global transition.
The South Australian Government has been instrumental in achieving this milestone through their support of promoting our business in the Japanese market and in the development of our relationship with Planet Savers.」
【Planet Savers株式会社について】
大気中CO2の直接除去技術（DAC：Direct Air Capture ）を実用化可能なレベルのコストで実現すべく、ゼオライトを用いた革新的なCO2吸着材開発と、同吸着材に最適化されたCO2回収装置の開発を行う東京大学発のスタートアップ。日本初のDACスタートアップとして、DACを社会実装し、2050年CO2排出量ネットゼロ実現に貢献する。
【Australian Carbon Vaultについて】
Australian Carbon Vaultは、大規模かつ低コストの炭素貯留（CCS）事業を行うオーストラリア企業。南オーストラリア州アーカリンガ盆地において、18,221平方キロメートルに及ぶ世界最大級の陸上炭素貯留ポテンシャル（最大16億トンのCO2貯留容量）を活用し、将来を見据えた、低コストかつ大規模なCO2回収事業を切り拓いている。
ACVのミッションは、拡張性が高く低コストなCCSソリューションによってCO2を安全かつ恒久的に地下に貯留し、世界全体のネットゼロへの移行を加速させることで、CO2除去の取り組みに対して恒久的なソリューションに特化した、オーストラリア初の企業である。
南オーストラリア州アーカリンガ盆地にある当社の砂岩および石炭層の貯留層は、拡張性があり低コストなソリューションを提供可能。
世界水準の地質条件、有利な法制度環境、そして明確な三本柱の商業化計画に支えられ、大規模かつ経済的なソリューションを提供可能。
詳しくは、www.acvault.com.au をご覧ください。