衛星データの取得・処理・共有をクラウド基盤で一元化、法人向けクラウド型ワークスペース「Tellus Pro」提供開始
株式会社Tellusは11月13日に、衛星データの取得・処理・共有までをクラウド基盤で一元化し、企業内での効率的な衛星データ活用を可能にするという法人向けクラウド型ワークスペース「Tellus Pro」をリリースした。
同社によると、衛星打ち上げ数の増加に伴い、政府機関・研究機関・民間企業などが保有する衛星データは拡大している一方で、活用されないまま保管されるデータも増加しており、データの「提供事業者」の運用・管理コストを圧迫する要因になっているという。
また、衛星データの活用ニーズが拡大する中で、防災、農業、環境モニタリングなど多様な分野でサービスが展開されているが、衛星データの新規撮影依頼を事業者ごと個別に対応する必要があることや、データ共有が難しいこと、データ取得と処理プロセスが分断されていることなど、利活用には手間がかかるという。
「Tellus Pro」は、拡大する衛星データ市場において、データの「提供事業者」と「活用事業者」の双方が抱える管理・運用負荷や活用上の課題を、一つのクラウド基盤で解決することを図るサービス。今回のリリースでは、「Tellus Pro」の中核を担う3つのサービス「Drive(ドライブ)」「SatHub(サットハブ)」「Pipelines(パイプライン)」の提供を開始したという。
・Drive(ドライブ): 大規模な衛星データをはじめ、前処理・解析済みデータ、新規撮像(タスキング)データを安全に格納・管理・共有できる法人向けストレージサービス。多様なデータを一元的に集約し、衛星データ活用の基盤として機能する。
・SatHub(サットハブ): 複数衛星の新規撮像(タスキング)を照会・注文し、「Tellus Pro」上で直接購入できる衛星データ販売サービス。各衛星の軌道を一括で見ることができるシステムによって、新規撮影依頼を事業者ごとに個別対応する必要なく取得できる。
・Pipelines(パイプライン): 衛星データの前処理や分析をクラウド上で実行できるコンテナ基盤。「Tellus Pro」で購入したデータに加え、保有する外部データも取り込み、高性能GPU環境で柔軟な処理フローを構築・実行できる。
これらの機能によって、衛星データの購入・提供から処理・分析までをクラウドワークスペース「Tellus Pro」上で一貫して実現するという。データの「活用事業者」はデータを一元管理することで社内共有や利活用を容易にでき、データの「提供事業者」も効率的なデータ販売・配信が可能になるとしている。なお、「Tellus Pro」のクラウド基盤は日本国内で完結しているとのこと。


























