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“ゴミの中のリチウム電池”をAIが見抜く PFUが火災リスク抑止の新システムを開発

2025年11月04日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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 PFUは、廃棄物処理施設における火災リスク抑制を目的とした新サービス「Raptor VISION BATTERY」を、10月31日から提供開始した。

 このシステムは、一般廃棄物および産業廃棄物の処理ラインにおいて、ベルトコンベア上を流れるごみをX線装置で撮影し、透過画像を同社が開発した「廃棄物分別特化AIエンジン」が解析する仕組みを採用している。

 特に、混入時の火災原因となることが多いリチウムイオン電池を高精度で検知し、検知後にはプロジェクターによりその位置情報を作業者に通知することで、従来の目視や簡易センサーでは難しかった除去を可能にしているという。

 背景には、廃棄物処理施設でリチウムイオン電池混入が原因とされる火災が、国内で年間1万件を超え、被害額は年間100億円規模に上るという報告がある。

 使用済み電池や電池内蔵製品が、ごみ収集・破砕の過程で損傷を受けて発火することが主因であり、近年ではモバイルバッテリーや電子タバコなど、取り外されずに廃棄される電池搭載製品の増加も指摘されている。

 Raptor VISION BATTERYは、デュアルエナジーX線撮影による材質特性を含む画像取得と、同社独自アルゴリズムによるAI処理により、検知率94.0%を実現しているという点が大きな特長。

 また、1方向だけではなく2方向の装置にも対応し、多様なゴミ混在環境下でも除去対象を認識できる設計がなされている。

 加えて、現場データを定期的にクラウドにアップロードして再学習を行う仕組みをサービスとして提供しており、時間経過による変化に対応して検知精度を維持・向上させる設計となっている。

 さらに、クラウドサービス機能により、検知対象物数の時間/日/月/年単位での表示や画像確認、稼働実績データのダウンロードが可能で、施設運営における運用管理分析や、労働環境の改善にも寄与するとしている。

 本製品は、共創パートナーであるIHI検査計測のX線装置「LiB検知システム」に採用されており、今後、自治体をはじめ多くの施設で安定稼働に貢献することが期待されている。

 PFUは、今後もこの廃棄物分別特化AIエンジンを用いて、あらゆる資源ごみの分別を自動化し、持続可能な社会の実現に挑み続けるとしている。

 なお、製品の具体的な導入施設数や価格情報、実運用における効果検証データなどの詳細は公表されていない。今後、現場での実績公表や導入拡大の動きが注目されるだろう。

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