アークエッジ・スペース、 ハイパースペクトルカメラの軌道上実証など超小型衛星「AE2a」ミッションのフルサクセスを発表
株式会社アークエッジ・スペースは、2025年6月24日に打ち上げられた6U級自社開発の超小型衛星「AE2a」について、設定したサクセスクライテリア(成功基準)をすべて達成し、ミッションがフルサクセスとなったことを10月15日に発表した。
「AE2a」は、同社の6U衛星汎用バスの「リモートセンシングモデル」を使用し、以下の観点でミッションを実施した。同ミッションにおける運用および得られた成果は、当該衛星を用いて試験電波により実施されたものとのこと。
・ハイパースペクトルカメラの軌道上実証:
撮像運用の確立および画像データのダウンリンク手順を確立。
・バス機能の安定評価:
姿勢制御、電力・熱・通信などの基本機能が設計どおり動作。
・通信系の実証:
LoRaを活用したIoTテキスト/センサーデータ交換を所定条件の範囲で実施。
「AE2a」ミッションでは、福井大学青柳准教授が開発したハイパースペクトルカメラによる可視光域の観測を通じて、植生など地表面の状態把握に関するデータ取得を実現したという。この成果は、今後の水資源管理・気候変動・温室効果ガスモニタリングを含む応用分野へ向けた、6U衛星汎用バスを基盤としたリモートセンシング運用の実運用性を示す成果になったとしている。
また、「AE2a」は、同時に打ち上げられた「AE3Va(大型アンテナ搭載モデル)」とともに、2021年度から推進してきた6U衛星汎用バスとその生産・運用システムの開発・実証の一環と位置付けられ、同社の複数機・段階的実証の中で重要な役割を担っているという。
同プロジェクトは、2021年度に経済産業省の支援を受けて採択された後、2023年度以降はNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援)/迅速かつ効率的な多種類複数機生産を実現する6U標準汎用バスとその生産・運用システムの開発・実証」の一環として推進されているという。また、「AE2a」搭載のハイパースペクトルカメラを含む各種カメラの開発および画像処理は、国立大学法人福井大学 産学官連携本部の青柳賢英准教授の協力を得て実施しているとのこと。



























