初期のLED照明は色温度が妙に高くて青っぽかったり、ちゃんとした色が表現できず、美味しそうなお肉がくすんだ微妙な色に見える……なんてことがよくありました。また、あまり拡散しないまま照射されるため、影が妙にくっきりと濃く感じたりもしましたよね。
そう、色の鮮やかさに欠け、影が濃く見えることから、初期のLED照明はスペックよりも暗めに感じるという印象があったわけです。
しかし最近はかなり改善されており、従来の電球や蛍光灯と並べても、違和感なく照明として使えるほど。とくに光の拡散がうまくいっているようで、シーリングライトはもちろん、電球型でも影が濃く見えるということが減ってきました。
とくに目を見張るのが、自然な色表現……演色性の改善でしょう。演色性は、太陽光下と比べ、どのくらい色を再現できるのかというもの。太陽光下をRa100とした平均演色評価指数で表し、数値が高いほど演色性に優れています。最近では、一般的に良好だといわれるRa80以上は当たり前、Ra90を超えるものも手頃な価格で手に入るようになりました。
●とはいえ実際に目で見てもピンとこない問題
ただし、このRaの数値は、表示されている値を信じるしかありません。
また、色は数値ではなく、「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」といった言葉で表現されているため、同じ色の物を買ってきたはずが、微妙に色温度が違う気がする……といったことも起こります。
こういったRaや色温度を正確に調べるには、分光放射照度計という計測器を使うのがいいのですが、数十万円する高価なもの。趣味で使うには手が届きません。
もっと安く測れるものはないか……と探して見つけたのが、「SK-8202」(Amazon価格1万779円)という照度計。基本は明るさを調べる照度計なのですが、なんと、Raと色温度も数値で表示してくれるのです!
数値がどのくらい信用できるのかはさておき、少なくとも、比較する際の指標にはなるのではないかと思い、購入して試してみることにしました。
●使い方は簡単!電源ボタンを押すだけ
本体には電源ボタンとホールドボタンの2つのボタンがあり、センサー部となる白い円形部分、後は液晶画面があるだけという、シンプルなもの。
使い方は想像通りで、電源ボタンを押して動作させ、表示された数値を読むというものです。数値は上部が「照度」で単位はLux、左下が「色温度」で単位はK、右下が自然光が当たったときの色をどの程度再現しているかを示す「Ra値」となります。表示は約2秒に1回更新されるので、止めて読みたければホールドボタンを押しましょう。
なお、ホールドボタンを長押しすると、照度の単位がLuxからFcへと切り替わります。このほか、電源とホールドボタンを同時押ししつつ電源を入れると、10分で電源が切れる自動電源オフ機能が無効化されるといった機能があります。これは起動時に「APo OFF」という文字が表示されることと、画面上の「APO」という文字が消えていることで確認できます。
基本的な機能はこれだけ。MAX/MINホールドや平均値の表示、PCなど外部機器への出力といった機能はありません。シンプルです。
ちなみに、最近モデルチェンジしたのか、赤い縁取りが青の縁取りになっている物もあるみたいです。といっても、型番や性能に差はないので、気にしなくていいでしょう。

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