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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第202回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 9月20日~9月26日

ICT求人の8割で「AIスキル」が職務要件に/経営層が熱望するソフトウェア革新/セキュリティのハイプサイクル発表、ほか

2025年09月29日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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[セキュリティ][AI] セキュリティ分野のハイプサイクルに「AIガバナンス」「組織レジリエンス」などが登場(ガートナージャパン、9月24日)
・2025年版「日本のセキュリティハイプサイクル」発表
・「AIガバナンス」「組織レジリエンス」「AIランタイム・ディフェンス」など8項目追加
・生成AI/AIエージェントの導入が進むことで「AIリスクが多様化」へ

 ガートナージャパンによる「2025年版 日本におけるセキュリティ(リスク管理、アプリ/データ、プライバシー)のハイプ・サイクル」より。組織内でのAI利用に対するポリシー策定や決定権割り当てなどを行う「AIガバナンス」、ビジネス上で生じた危機に対処/適応/影響緩和/回復する「組織のレジリエンス」、そのほかAIシステム保護関連(AIランタイム・ディフェンス、AIセキュリティ・テスト)などの8項目が新たに追加されている。

 ⇒ AIガバナンスの取り組みには、アプリケーションやインフラ、セキュリティといった技術面のものだけでなく、リスクとコンプライアンス、倫理、データといった、幅広い取り組みと部門までが関与することになります。同社アナリストは「新たなデジタル時代には、法規制への対応、倫理や『People Centric (人中心)』の議論の成熟度を上げていくこと、満足のいくサービスをより『セキュア』に提供する能力を高めることが求められる」とコメントしています。

日本におけるセキュリティ(リスク管理、アプリ/データ、プライバシー)のハイプ・サイクル: 2025年(出典:ガートナージャパン)

[API][セキュリティ][AI] 日本企業のおよそ7割が「APIセキュリティ対策が不十分」、AIエージェント導入で重大リスクのおそれ(F5、9月24日)
・日本企業の過半数が「APIセキュリティは非常に重要」と認識
・ただし「対策は十分」とした企業は2~3割にとどまる
・多くの企業がAPI経由でAIサービスを利用、AIエージェント導入でセキュリティリスクのおそれ

 アジア太平洋地域の10カ国/1000名を対象に、APIセキュリティの現状を調査した。日本企業の50%超(APAC平均63%)が、ビジネス継続性/コンプライアンス/AI導入変革のために「APIセキュリティは非常に重要」と認識する一方で、ツール/プロセス/スキルの各側面で「APIセキュリティの対策は十分」とした回答は21~32%にとどまった。また、APIセキュリティ専任チームの設置率も、日本は15%(APACは22%)にとどまる。

 ⇒ 今後、AIエージェントが自律的に、人間を上回るスピードでAIサービスを実行するようになれば、APIセキュリティの重要性はさらに増します。日本企業の57%(APACは69%)が、今後1年間でAPIセキュリティへの支出増加を予想しています。

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