ステンレスのボウルをハンマーで叩き、凹ませた部分を戻してみましょう。凹み部分にアンビルを当て、樹脂ハンマーで叩き出してみました。
目論見通り、角の丸みがいい感じに凹みにフィットし、結構簡単に叩き戻すことができました。表面に凹凸の跡は残っていますが、機能的には元の形状にまで直ってくれています。
続いて0.5mmのアルミ薄板を小さなハンマーで軽く叩き、曲面が作れないか試してみました。金属で曲面を作るのは難しそうだったのですが、やってみれば結構できるものですね。打ち跡が残るので、見た目はあまりよくないですが。
とはいえ、より急な角度で曲げたい場合には不向き。この場合は、素直に角付きのアンビルを選ぶ方が向いているでしょう。
まあ、そもそもの話として、アルミ薄板の曲面加工をするなら、柔らかくて素材を傷付けにくい木材を台にする方が向いていたりもしますが……。
ちなみに、角の丸みや角度付けがいらないというのであれば、「レール床」(実売価格3400円前後)という加工されていないアンビルもありますから、そちらを選ぶといいでしょう。
さすがに3キロを超えるアンビルは安定感があり、アルミリベットを叩いても音の響きや振動が少なめ。そのおかげか、ミニレールアンビルよりもリベットが潰れやすく感じました。しっかり叩きたいのであれば、重くて大きいアンビルが正義です。
●力の伝わり方が明らかに違う!
私はこれまで、軽く叩くだけだから……と、これといった作業台は用意せず、机の上や適当な木片の上で叩いていました。
しかし今回、アンビルを使ってみてびっくり。明らかに力が伝わりやすく感じ、跳ね返りやズレなども減って、作業しやすいです。また、力が逃げにくいため、叩く力の微調整がしやすいというのもメリット。プラケースを割って分解するというときでも、内部へのダメージを最小限に抑えられるでしょう。
細かな加工をしたい場合はミニレールアンビルでも十分ですが、同じ作業でも、より大きく重たい100mm金床の方が安定感がありました。最終的には個人の好みですが、とにかく小さいのがいいならミニレールアンビル、作業のしやすさや使いやすさを重視するなら、100mm金床を選ぶとよさそうです。
●お気に入りポイント●
・高さがあると立体物の加工がしやすい
・ミニレールアンビルは細かい金属加工に◎
・力を入れて叩ける100mm金床の安定感がすごい
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