このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

マルチクラウドKubernetesのTaikunを買収、データ基盤への統合で実現するものは

いま多くのAIプロジェクトが失敗している理由 Clouderaに「成功の条件」を聞く

2025年08月26日 12時30分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

オンプレミスからスタートしたからこそ、ソブリン時代に優位性を持つ

 Clouderaの強みは「オンプレミス製品としてスタートしたこと」だと、サンスベリー氏は語る。ヨーロッパや中東、アジアの各国で「データ主権(ソブリン)」に対する関心が高まっているが、オンプレミス由来のClouderaであれば、外部と完全に遮断されたエアギャップ環境への展開にも対応できる。

 ブランニック氏は、クラウドからスタートしたベンダーも、オンプレミスにデータを配置できるソリューションを展開し始めてているが、「(コントロールプレーンなど)どこかでクラウドと接続されているかぎりは、ソブリンとは言えない」と主張する。「Clouderaは政府向けにソブリンソリューションを提供しているが、このソリューションでは我々が中身を見ることなく(データなどにアクセスすることなく)運用を支援できる。こうしたスキルは簡単には開発できないが、Clouderaはそれをやってきた」。

 Clouderaが目指すものは何か? 両氏は、これまで選択と妥協の関係にあった「コントロール」と「利便性」の融合を進めると話す。

 「AIの時代、コントロールと利便性の融合が必要だ。Clouderaはこれまでのコントロール性だけでなく、Databricksなどがもたらす利便性や使いやすさも取り込んでいく。さらに、データガバナンス、データのクレンジングやリネージといった、AI運用に必要な基盤を整備し、本番環境向けのデータ基盤を支援する」(ブランニック氏)

 Clouderaの大きな課題は「使い勝手の向上」だという。同社でDatabricksとClouderaのデータエンジニアリングの比較試験を行ったところ、Databricksは「すぐに価値が得られた」が、Clouderaは「設定などに時間がかかった」。

 「Taikunとの統合を通じて、この時間を大幅に短縮する。目標は、価値を得るまでの時間を『1時間』にすることだ」(ブランニック氏)

Taikunとの統合により、あらゆるクラウド環境への展開、メンテナンスを容易にするほか、そのほかのデータツールとの組み合わせも簡単に実現できるとする

 ブランニック氏は、AIを通じていきなり脚光を浴びたNVIDIAのように、AIを通じてデータ管理に注目が集まることで「Clouderaの重要性も再認識されるだろう」と述べる。そして「Clouderaは“次のNVIDIA”になる潜在性を秘めている」と、強い自信を見せた。

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    TECH

    フォーティネットの「SSL-VPN廃止」 IPsec移行と脱VPN、それぞれの注意点を総ざらい

  2. 2位

    ビジネス・開発

    いますぐ捨てたいITサービスは? AI推しにそろそろ飽きてません? 情シスさんのホンネを「ゆるっとナイト」で聞いた

  3. 3位

    ソフトウェア・仮想化

    「SaaSの死」の影響は感じない ― グローバル以上に好調な日本市場、ServiceNow鈴木社長が語る

  4. 4位

    sponsored

    完全自動運転の実現へ、チューリングが開発基盤にGMO GPUクラウドを選んだ理由

  5. 5位

    TECH

    「蟻の一穴」となるリモートアクセスVPNの脆弱性 ZTNA/SASEはなぜ必要か?

  6. 6位

    エンタープライズ

    基盤も古いし、コードも酷い! そんなクエストにGitHub Copilotで試行錯誤しまくった「みんな」こそ最高

  7. 7位

    ITトピック

    「AI導入で人員を減らしても収益は増えない」その理由/「専任情シス不在」中小企業の3社に2社/ユーザーアカウント流出が加速、ほか

  8. 8位

    デジタル

    海外駐在員の負担を軽減し、ワンチームへ kintoneは言語と文化の壁を越える「翻訳の魔法」

  9. 9位

    ビジネス

    医療費5兆円抑制につながる“国産ヘルスケア基盤”構築へ SMBC×富士通×ソフトバンクが業務連携

  10. 10位

    Team Leaders

    Power AutomateでSharePoint APIを使う ― SPOリストを自動作成するフローを作ろう

集計期間:
2026年05月16日~2026年05月22日
  • 角川アスキー総合研究所