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衛星データの活⽤をより身近に スペースシフト、生成AIサービス向け衛星データ解析ツールβ版提供開始

 株式会社スペースシフトは8月19日に、衛星データ解析特化型の生成AIサービス向けツールβ版の提供開始を発表した。ユーザーは同ツールを介して衛星データ解析を自然言語で生成AIに指示できるほか、通常の生成AIサービスの利用と同様に追加調査や分析、分析結果に基づくレポートの更新などを組み合わせて活用できるという。

 同社ではこれまで衛星データを解析するAIの開発に取り組んできたという。その取り組みをもとに、政府や自治体、民間企業、個人にとって衛星データを活用しやすい環境を提供することを目指し、生成AIサービスとスペースシフトのAIを連携させるツールを開発したとのこと。

 今回提供を開始した生成AIサービス向けツールβ版は、「Claude」などの既存の生成AIサービスとシームレスに連携し利用できるという。ユーザーは同ツールを介して衛星データ解析を自然言語で生成AIに指示でき、分析結果をレポートとして受け取れる。また、通常の生成AIサービスと同じく、追加調査や分析、分析結果に基づくレポートの更新などを組み合わせて活用することもできるとのこと。

 同ツールは、スペースシフトが開発・運用している「Sentinel-1 時系列変化検知アルゴリズム」を生成AIサービスから呼び出し、特定地点のSentinel-1衛星データを自動取得。その地点の時系列的な変化の解析を行うことで、変化が検知された日時を特定し、生成AIサービスに提供するという。

 使い方としては、生成AIサービスに対して「衛星データを解析して」などの明示的な指示、または生成AIサービス側の自動的な判断によって、同ツールが呼び出されるとのこと。呼び出しの際には解析対象の場所と期間の指示が必須となる。場所の指定に関しては地名などでも動作するが、使用する生成AIサービスの緯度経度の推定能力に依存するため、具体的な緯度経度を指定することで安定して動作するとのこと。

 動作環境としては「Claude Pro(有料版)」のコネクタ機能での動作を確認しているという。また同様のコネクタ(MCP, Model Context Protocol)サービスが利用可能な環境であれば基本的に動作が可能だとしている。同ツールは利⽤登録すると無料で使⽤可能だが、最⻑6カ⽉の解析期間の制限があるとのこと。スペースシフトが推進している SateBiz会員は制限を緩和した環境(最⻑1年間の解析期間)を提供しているという。

 同社では、今回のツールではスペースシフトの「Sentinel-1 時系列変化検知アルゴリズム」のみの提供となっているが、今後スペースシフトが保有する様々なアルゴリズムや深層学習モデルを同様のツールとして提供(Amazon Bedrockを活用した開発を検討中)していく予定だという。

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