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「カドヤ食堂」「飯田商店」のプレミアム冷凍ラーメンがキンレイから。開発は「まるでぶつかり稽古」だった

2025年08月22日 18時15分更新

文● ナベコ 編集●ASCII

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 冷凍の鍋焼うどんを手掛けるキンレイは、創業50周年を迎えた新たな取り組みとして、冷凍「お水がいらない」シリーズから初のプレミアムライン「お水がいらないプレミアム カドヤ食堂ワンタンめん/飯田商店醤油らぁ麺」を8月19日より販売開始しました。

 市場想定価格は486円前後で、全国の量販店の冷凍コーナーで順次展開予定です。

冷凍「お水がいらない」シリーズ初のプレミアムライン

 「お水がいらない」シリーズは、2010年の発売開始から累計2億食以上を販売する冷凍具付きうどん・ラーメンのトップブランド。凍結スープの上に麺・具材を重ねてさらに凍結させる同社の“二段凍結三層構造”によって、鍋で温めるだけ・水入らずの簡便さで、専門店さながらの味を楽しめるのが人気の秘訣です。

 プレミアムラインでは、人気ラーメン店の「カドヤ食堂」「飯田商店」による監修商品を開発。両店舗ともにメディアでも多く取り上げられていて、国内外から評価が高い、“日本最高峰”と言っても過言ではない名店です。

 専門店が辿り着いた究極の味をキンレイの冷凍技術で落とし込んだ商品です。

■お水がいらないプレミアム カドヤ食堂ワンタンめん

(内容量494g/麺150g 446kcal)

 関西の名店「カドヤ食堂」の監修商品。皮の食感、具のほどけ度合にまでこだわったワンタンが2個入ったワンタンめんです。

 スープは、鶏・豚・魚介の素材の旨味・甘みを引き出し、厳選した醤油を合わせた芳醇醤油味。麺は北海道産小麦100%使用した、しなやかな麺を使用。具材にはワンタンの他、チャーシュー、メンマ、九条ねぎ、のり2枚が入っています。調理時間目安約6分10秒。

■お水がいらないプレミアム 飯田商店醤油らぁ麺

(内容量486g/麺140g 492kcal)

 関東の名店「飯田商店」の監修商品。お店の看板商品「醤油らぁ麺」を再現した、研ぎ澄まされた醤油のキレと鶏油(チーユ)のリッチな旨味が際立つ琥珀色のスープが特徴です。

 麺は、北海道産小麦100%使用した、小麦本来の豊かな甘み・旨味を感じられる麺です。具材には、真空調理したやわらかチャーシュー2枚と九条ねぎ、のり2枚が入っています。調理時間目安約6分。

カドヤ食堂と飯田商店の店主が語る
まさに「プレミアム」なこだわり!

 発表会では、「カドヤ食堂」の橘和良店主、「飯田商店」の飯田将太店主が登壇。キンレイの企画部大倉孝志さんと共に商品開発にまつわるエピソードを披露してくれました。

「カドヤ食堂」の橘和良店主

 カドヤ食堂の橘店主がキンレイの監修商品を初めて手掛けたのは、今から約6年前のことです。そのきっかけは、滋賀で地鶏を生産している川中さんの紹介でした。川中さんは、日本ラーメン界の礎を築いた「支那そばや」佐野実さんの盟友であり、食材面で大きな影響を与えた人物でもあります。そうした方からの縁によって始まったことから、橘店主は深い思い入れを持っていると語りました。

 開発中のエピソードとしては、キンレイの担当者が「まずは店を知ろう」というところに重きをもっていたことが印象的だったそうです。あるとき、橘店主が何気なく「大阪湾のイワシの塩ゆでが旬でおいしい」と話したところ、後日、大阪湾を訪れると、偶然にもキンレイの担当者が実際にイワシの塩ゆでを食べにその場に来ていたところに遭遇して、その姿勢に橘店主は感動したと振り返ります。

こだわり抜いたというワンタン

 そんな橘店主が特に今回の商品でこだわったのは「ワンタン」。ワンタンは漢字では“雲呑”と書きます。スープの上に雲のようにふわりと浮かぶワンタンは、なにより生地が肝心です。ギリギリまで生地を薄くするには、加水の配合や生地強度を見極める必要があります。今回は、橘店主が15年間培ってきたレシピをキンレイに託したといいます。

「飯田商店」の飯田将太店主

 一方、飯田店主は、開発当初は「正直、厳しいのではないか」という気持ちもあったといいます。“プレミアム”と名のつく商品が、どれだけ大きな意味を持つか意識した上で、お店の味にどこまで近づけるのか。そんな想いで、「できないだろうな」というくらいのレベルの注文をだし、妥協せずに突き詰めながら提案を重ねた結果、キンレイは最後まで細やかな調整を繰り返し、その姿勢に感心したと振り返ります。

0.1mmのニュアンスまで突き詰めたという一品

 また、商品へのこだわりについては「0.1mm」とコメント。その意味は、ラーメンにおいては、わずか0.1mmの差が大きな違いを生むといい、その感覚をキンレイと共有しながら何度も検証を重ねたといいます。麺の作り方を伝え、それを試してもらい、修正を繰り返すなかで、ときには0.1%、さらには0.01%単位の調整も行ったそうです。例えば、醤油に加えるお酢の処理や入れるタイミングといった細部にまでこだわり、そうした積み重ねが最終的に「100」として返ってきた、と語りました。

キンレイの企画部大倉孝志さん

 このように、橘店主と飯田店主の想いを受けて開発を進めたキンレイ担当の大倉さんは、商品づくりを「まるでぶつかり稽古のようだった」とコメントしました。キンレイが120%の完成度で提案しても、さらに課題が返ってきて、その繰り返しのなかで、まるで師匠と弟子のような関係性が生まれたと語りました。

 なお、発表会では橘店主と飯田店主が互いに「橘さんのワンタンはズルいくらいおいしい」「飯田君の監修の麺がおいしい」と褒め合う場面も見られ、会場全体がわきゃわきゃした空気に包まれました。

左からキンレイ 企画部大倉孝志さん、飯田商店 飯田将太店主、ゲストの横澤夏子さん、鈴木亜美さん、カドヤ食堂 橘和良店主、キンレイ代表取締役社長 白潟昌彦さん

 両店主とキンレイの熱い想いが込められた「お水がいらないプレミアム」の商品は、量販店の冷凍コーナーで順次販売中。冷凍ラーメンとしては少しお高めではありますが、「今日は家で本格的なラーメンを食べたい」といった気分の時にもってこいです!

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