15万円で始める“挿すだけ蓄電”。「Yanekara Battery」がついに全国で一般販売を開始
YanekaraとEcoFlowが業務提携。家庭用市場でトップシェアを狙う
太陽光をためて使える蓄電池が、ついに普及型へ。東京大学発のエネルギースタートアップ株式会社Yanekaraと、ポータブル電源の世界的ブランド・EcoFlow Technology Japan株式会社が業務提携し、工事不要の家庭用蓄電システム「Yanekara with EcoFlow」および、スマートメーター連携の電力管理サービス「Yanekara One」を8月8日より発売する。
この製品は、これまでYanekaraが数量限定で販売していた「Yanekara Battery」の正式版。電力の高騰や固定価格買取制度(FIT)の終了を背景に、太陽光発電オーナーの間で高まっていた「蓄電ニーズ」に応えるかたちで、一般向けに本格展開を始める。
従来、家庭用蓄電池は設置工事を含めて200万円前後と高額で、導入を断念する家庭も多かった。一方、アウトドア向けのポータブル蓄電池は価格が手頃だが、住宅の太陽光設備との連携や自動制御には対応していなかった。
こうした課題を解決するのが「Yanekara with EcoFlow」だ。EcoFlowのポータブル蓄電池「DELTA 2 Max」などをベースに、Yanekaraが提供するスマートメーター連動型の電力管理サービス「Yanekara One」を活用。日中の余剰電力を自動で蓄電し、夜間に自宅で活用することで、日中に安い価格で売った電気を、夜に高い料金で買い戻すといったムダな取引を減らせる。
初期費用は合計14万8995円(税込)から。設置はコンセントにつなぐだけで完了し、工事は一切不要。DELTA 2 Max1台あたり年間約1万円の電気代削減が見込まれるほか、複数台の蓄電池を組み合わせて容量を後から拡張することも可能だ。
■初期費用の内訳(合計14万8995円・税込)
- Yanekara One(年間利用料):9900円
- Yanekara Hub(スマートメーター接続デバイス):2万4750円
- EcoFlow DELTA 2 Max(蓄電池本体):11万4345円
Yanekara代表の松藤圭亮氏は、「売電価格が10円程度なのに対し、買電価格は40円前後という現状に課題を感じ、誰でも手軽に始められる“蓄電生活”の普及を目指してきた」という。蓄電池はもう“高額な住宅設備”ではない。コンセントにつなぐだけの“家電感覚”で、今後はより多くの太陽光オーナーにとって、手軽な選択肢として広がっていきそうだ。
































