GPSが届かない場所でもスマホのみで位置情報を取得 屋内位置測位サービス「AgxLOCUS」β版提供開始
株式会社Agxは7月30日に、地磁気と慣性計測技術(INS/PDR)を活用した屋内位置測位サービス「AgxLOCUS(ローカス)」β版の提供開始を発表した。位置測位を行うエリアの地磁気情報とスマートフォンアプリの機能により屋内位置測位を行うという。
同社によると、GPSが届かない屋内や地下空間での位置情報取得ニーズが高まっているとともに、建設業・倉庫業・製造業では作業効率化、安全性向上、業務最適化を目的とした屋内位置測位ソリューションへの関心が高まっているという。現状の主流であるWi-FiやBluetoothを活用した屋内位置測位方式は、アクセスポイントやロケーターの設置や位置情報の演算を行うシステムの導入が必要となり、導入企業に設備投資が発生するほか、システム運用・保守に対して継続的にコストがかかるという課題があるとのこと。
これに対して「AgxLOCUS」は、インフラ設備投資を行うことなく、位置測位を行うエリアの地磁気情報とスマートフォンアプリの機能により屋内位置測位を行うという。
「AgxLOCUS」は、屋内位置を測定するためのスマートフォンアプリとデータ収集のためのクラウドサーバーで構成されており、利用ユーザーはスマートフォンのアプリで位置情報を取集し、クラウドと連携することでリアルタイムに位置情報を可視化。これによりユーザーはスマートフォンを持つだけで屋内での位置測位を実現することが可能になるという。
「AgxLOCUS」には、TDKのグループ会社Trusted PositioningInc.が開発した測位エンジン「VENUE」を搭載。「VENUE」は、スマートフォンに内蔵された地磁気センサ・加速度センサ・ジャイロセンサを活用した地磁気測位と慣性航法技術ならびに既存環境に存在する無線情報を組み合わせることで、高精度な屋内位置測位を実現しているとのこと。
「AgxLOCUS」の導入はシンプルで、対象エリアに対して地磁気および環境調査を行った後、「AgxLOCUS」アプリをスマートフォンにインストールすることで約3m(ベストケース)の測位精度を行うとのこと。大規模な設備投資や複雑なシステム構築を必要とせず、多拠点・多人数の位置情報をリアルタイムに一元管理できる機能を備え、業務効率化や現場の安全性向上に寄与するとしている。



























