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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第192回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 7月5日~7月11日

ランサムウェア身代金、支払った企業の約半数が「交渉で減額に成功」/やや意外? 動画配信アプリの平均利用時間は「1日22分」、ほか

2025年07月14日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回は(2025年7月5日~7月11日)、高成長を遂げるITシステムのAIOps/運用自動化市場、ランサムウェア被害企業の「身代金支払い」の実情、国内製造業におけるSBOM(ソフトウェア部品表)の理解度や導入率、動画配信アプリの利用実態についてのデータを紹介します。

[IT][AIOps] AIOps/IT運用自動化市場は約20%の高成長、背景はシステムの大規模化/複雑化(アイ・ティ・アール、7月10日)
・2024年度のAIOps・運用自動化市場、前年度比19.8%増と高い成長
・システムの大規模化/複雑化で運用負担が重くなったことが背景
・提供形態別ではSaaSが前年度比28.2%増、2025年度にはパッケージを上回る

 AIOps/運用自動化の国内市場予測。2024年度は前年度比19.8%増(86億4800万円)、続く2025年度も同18.9%増と高い成長を見込む。大規模化/複雑化するシステムの運用負荷増大が課題となる中、「運用効率化」と「トラブル予防」のニーズが市場成長を牽引する。中でも「AI活用異常検知」などの分野で成長率が高い。提供形態別では、SaaSが高い成長率を示しており、2025年度にはパッケージを上回ると予測している。

 ⇒ ITRのアナリストによると、AIOpsは、システム運用の現場がこれまで抱えてきた「業務負担の増加、運用コストの増加、運用プロセスの属人化という“三重苦”」を根本的に解決するソリューションとして導入が拡大しているとのこと。AIに強く期待する背景は、ほかの業務領域とも変わらないですね。

AIOps/運用自動化市場規模の推移および予測(出典:ITR)

[セキュリティ][ランサムウェア] ランサムウェア身代金を支払った企業、53%が「要求よりも少ない額」で済ませる(ソフォス、7月10日)
・ランサムウェア被害企業の約50%が「身代金支払い」を選択
・支払額の中央値は「100万ドル」と昨年比半減、「減額交渉に成功」も多数
・攻撃者のデータ暗号化前に「攻撃阻止」できた企業は44%と過去最高に

 17か国のITセキュリティリーダー3400人を調査対象とした「ランサムウェアの現状レポート2025年版」より。ランサムウェア被害を受けた企業の約50%が身代金支払いを選択し、これは過去6年間の調査で2番目に高い割合。ただし、身代金支払額の中央値は、前年の半分の「100万ドル(約1.5億円)」と大きく減った。さらに、身代金を支払った企業でも、53%は「要求額より少ない支払額」に抑えており、その71%が自社または第三者機関による「減額交渉」を実施していた。また、侵入した攻撃者がデータ暗号化を実行する前に攻撃を検知し、阻止した企業は44%と、過去6年間で最高の割合となった。

 ⇒ 「もはやランサムウェア攻撃は回避できない」と言われていますが、身代金支払額の減額、被害発生阻止など、今回の調査からは「企業がランサムウェアの影響を最小限に抑えることに成功しつつある」(同社)明るい兆しも見えています。“攻撃影響を最小限に抑える”という視点から、ランサムウェア対策を見直すべきでしょう。

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