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アークエッジ・スペース、超小型衛星AE2a、AE3Va運用開始

 株式会社アークエッジ・スペースは、2021年度から開発を進めてきた6U衛星の汎用バスシステムを採用した超小型衛星AE2a・AE3Va2機の打ち上げが成功し、試験電波による通信確立により初期チェックアウトを開始したことを、6月24日に発表した。

(左から)AE2a・AE3Va 外観

 AE2aとAE3Vaは、日本時間2025年6月24日6時25分にSpaceXのFalcon 9ロケットTransporter14で打ち上げられ、所定の軌道に投入された後、同社が保有する牧之原地上局(静岡県牧之原市)にて試験電波による通信を確認したという。これら2機の衛星は、数カ月の初期運用を行った後、それぞれのミッション部に設定されたサクセスクライテリア(成功判断基準)の達成を目指すという。

 同プロジェクトは、2021年度に経済産業省の支援を受けて採択された後、2023年度以降はNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援)/迅速かつ効率的な多種類複数機生産を実現する6U標準汎用バスとその生産・運用システムの開発・実証」の一環として推進されているという。

 その成果として、10kg級の6U衛星の標準汎用バスシステム、量産システム、および複数衛星の自動運用システムを構築するとともに、これらのシステムを利用した7機の衛星による多目的衛星コンステレーションの軌道上実証を段階的に実施するとしている。

 これまで2024年12月9日に国際宇宙ステーションから放出されたAE1b、2025年1月15日にFalcon 9ロケット Transporter12から軌道投入されたAE1cとAE1dに加えて、今回のAE2aとAE3Vaの運用開始によって、7機のうち5機までの軌道投入が完了したことになるという。

 同社では今後、この汎用バスを軸に複数機の衛星を効率的に設計・製造・運用し、政府・研究機関・民間企業など多様なプレイヤーによる宇宙利用の加速を支援していきたいとしている。また、災害監視、海上安全、環境観測、IoT通信や低軌道測位など、社会課題の解決に資する幅広い用途に対応可能な共通プラットフォームとして、継続的な発展を目指していくという。

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