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石川温のPCスマホニュース解説 第242回

ドコモ社長「ひつじのしつじくん、早すぎた」

2025年06月27日 07時00分更新

文● 石川温

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「ひつじのしつじくんは早すぎた」

 その昔、NTTドコモはケータイ向けの情報サービスである「iモード」で国内の様々な企業とつながっていた。いまの時代になって、AIエージェントがあらゆる企業のサイトにつながり、代わりに検索や予約をしてくれるイメージと言えるだろう。

 実はかつてNTTドコモは「iコンシェル」という、まさにAIエージェントの先駆けのようなサービスを提供していた。ケータイの画面上に「ひつじのしつじくん」というキャラクターが動き回り、ユーザーのサポートをしてくれたのだった。

 前田社長は「ひつじのしつじくんは早すぎた」と振り返る。

 あのころは、ひつじのしつじくんに対して、エージェントとして動くために多大なインプットが必要であっただけでなく、AIの予測精度が未熟だったため、上手く動かなかった。

 しかし、現代においてはAIのエンジンが飛躍的に進化しているだけでなく、dアカウントとの連携により、様々なデータと組み合わせ、真のエージェントとして動ける可能性が出てきている。

 位置情報とdアカウントに紐付くデータを、いかにAIエージェントで生かせるか。NTTドコモにしかできないAIエージェントがまもなく誕生しようとしている。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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