結城さんの「作りたいもの」を最優先、工場と直接交渉してハイスペックでもかなり価格を抑えた

「結城さくなのプロ意識にキャリーされた」― AMICISコラボキーボードは本人120%監修、作り手の情熱や哲学に迫る

文●Okano 編集●八尋/ASCII

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「一流を目指す猫メイド」にふさわしい出来映えに
工場と価格交渉して高スペックながら価格も抑えた

工場と何度も交渉して価格を抑えながら高いクオリティーを実現したという

――可愛らしいデザインとは対照的に、スペックはFPSのヘヴィユーザーも納得する本格的なものになっていますね。

森坂氏:価格帯とスペックのバランスについては非常に悩みました。価格を抑えてデザインに完全に振り切るという選択肢もありましたが、結城さんご自身もゲームがお好きなので、やはり高性能なスペックにしたいという強い思いがありました。最終的には、結城さんが求める本格的なスペックを実現しました。価格については、我々が工場と交渉し、なんとか抑えることができました(笑)。今回のコンセプト「一流を目指す猫メイド、至高のキーボード」にふさわしいキーボードになったと自負しています。

――性能面で、とくにこだわったポイントはどこでしょうか?

森坂氏:開発には元プロプレイヤーも参画しています。私自身や周囲のプロゲーマーたちが、普段から当たり前に使えるレベルの性能を目指しました。まず意識したのは、ホットスワップに対応することです。キースイッチの好みは人それぞれですので、万が一標準のスイッチが合わなくても、ユーザー自身が交換して様々なニーズに対応できるようにしたかったのです。せっかく作るからには長く快適に使っていただきたいという思いがあり、ここは譲れないポイントでした。

――制御ソフトウェアについてはいかがでしょうか。

森坂氏:現在、市場に出回っている人気のゲーミングキーボードの多くは海外製ですが、日本のユーザーの感覚とは少し異なる部分があると感じています。とくにラピッドトリガー機能付きのキーボードでは専門用語が多く、「ラピッドトリガーとアクチュエーションポイントの違いがよく分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、アルファベットで表記された機能なども、できるだけ視覚的に分かりやすい日本語のインターフェースにするなど、日本のユーザーにとって直感的に操作できるよう配慮しました。