結城さんの「作りたいもの」を最優先、工場と直接交渉してハイスペックでもかなり価格を抑えた

「結城さくなのプロ意識にキャリーされた」― AMICISコラボキーボードは本人120%監修、作り手の情熱や哲学に迫る

文●Okano 編集●八尋/ASCII

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結城さんのプロ意識に「キャリーされた」開発チーム、そして垣間見えるドジッ娘メイド

プロ意識がとても高いという結城さん

――発表後のユーザーの反響はいかがですか?

森坂氏:我々の意図したメッセージがユーザーの皆様に届いていると感じています。「あくまで“結城さんの作りたいキーボード”の制作を100%お手伝いしたのであって、我々が作ったキーボードに結城さんを後から合わせたわけではない」という点がしっかりと伝わっているようで、大変安心しています。

――結城さんとのやりとりで、とくに印象に残っているエピソードはありますか?

森坂氏:結城さんは、常にファンのことを第一に考えていらっしゃいます。やり取りを重ねる中で、その非常に高いプロ意識がひしひしと伝わってきました。デザインの細部や言葉の1つ1つに至るまで、「ファンがこれを見たらどう感じるか」を常に考慮されているんです。私たちもプロとして仕事に取り組んでいる自負はありましたが、結城さんのその姿勢に、ある意味で「キャリーされた(引っ張ってもらった)」と感じています。結城さんがそこまで深く考えていらっしゃるなら、私たちもそれに応えてもっといいものを提供しなければならないと、チーム全体の士気が高まりました。これは取材用のリップサービスなどではなく、心からすごいと感じたことです。

――非常にファン想いな方で、その想いが製品にもしっかりと反映されているのですね。

森坂氏:そうですね。そして、あれだけのファンへの想いを持ちながら個人で活動されているというのが、本当にすごいですよ。コミュニティの一部では「裏に企業がついているのではないか」と噂されることもあるようですが、正真正銘、個人で活動されているんです。心からリスペクトしています。あでも、少しだけ“抜けている”というか、可愛らしい一面もおありでして……。

――“抜けている”ところ、ですか?

森坂氏:はい(笑)。実は、結城さんのマネージャーさんと私のDiscordアイコンが、同じ初期設定のアイコンだったんです。ある時、私がマネージャーさん宛に確認事項を連絡したところ、結城さんご本人から非常にくだけたチャットが送られてきて、一瞬「え?」と戸惑いました。するとすぐに「すみません! マネと間違えました!」と謝罪のメッセージが飛んできました(笑)。そんなちょっとした“抜けている”ところが垣間見えて、微笑ましかったです(笑)

――これはドジッ娘メイドですね。