AIが人のシルエットを検知して自動でオンオフ、QD-OLEDの焼き付きを防ぐ機能も
600HzからQD-OLED、Mini LEDモデルまで、トレンドを抑えつつ最新技術も抜かりないMSIゲーミングディスプレー【COMPUTEX2025】
MSIは、5月20日から開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2025」にブースを出展している。ブースでは、同社の新たなテクノロジーの参考出展のほか、PCパーツやデスクトップ、ノートパソコン、ハンドヘルドパソコン、デバイスなど、多くの新製品が展示してあった。
この記事では、その中からゲーミングディスプレーに焦点を当てて紹介する。
滑らかすぎる600Hz、Rapid TNパネルに注目
ゲーミングディスプレーの中でまず気になったのが、フルHDで24.1型の「MPG 242R X60N」。FPSプレイヤーとして、リフレッシュレートは高ければ高いほどいいわけだが、本モデルはなんと600Hz。ビジネス用途などで用いられるディスプレーはだいたい60Hzなので、その10倍となる。
展示では、60Hzのディスプレーと並べて展示してあったが、横に流れるアニメーションの滑らかさが違いすぎて、ちょっと笑ってしまった。なお、リフレッシュレートだけでなく、応答速度も0.1ms(GtG)と高速だ。
この高リフレッシュレートと高速な応答速度を実現しているのが、TNパネルを改良したという「Rapid TN」パネル。このパネルは発色もよく、MPG 242R X60NではHDR 400企画にも準拠している。これにより、暗い場所にいる敵も視認しやすくなる。リフレッシュレート600Hz、応答速度0.1ms(GtG)、HDR 400ということで、FPSや対戦格闘ゲームといったeスポーツタイトルを本気でプレイしたい人向けの製品となっている。
QD-OLEDで500Hz&0.03msの26.5型ディスプレー
続いて紹介したいのが、26.5型でQD-OLEDパネルを採用するWQHDディスプレー「MAG 272QP QD-OLED X50」。ぱっと見た瞬間に「めっちゃキレイ!」とつぶやいてしまうほど発色に感じた。本機は、HDR True Black 500に準拠しているほか、モーションブラーを評価するための規格「VESA Clear MR 2100」も取得している。
また、解像度は2560×1440ドットながら、リフレッシュレートは500Hzと高く、応答速度も0.03ms(GtG)と超高速だ。DCI-P3も99%カバーしているので、ゲーミングに加えてクリエイティブな作業もしたいという人にもオススメだ。
AIが人の形を検知してディスプレーをオンオフ
QD-OLEDの焼き付きを防ぐ
「MPG 271QR QD-OLED X50」は、先述のMAG 272QP QD-OLED X50に「AI Care Sensor」を搭載したモデルとなる。AI Care Sensorは、ディスプレー下に搭載してあるカメラを使って、人を感知してディスプレーを自動でオンオフするという機能だ。この手の機能は結構前からあるが、この機能で特徴的なのはAIで人の形をしっかりと検知する点にあるという。
AI Care Sensorによって、離席時に自動でディスプレーをオフにする機能を搭載する理由は、QD-OLEDの焼き付きを防ぐためにある。なお、長時間駆動させ続けた際に、強制的にインターバルを入れて焼き付きを防ぐ「Manadatory Panel Refresh Interval」は、従来は16時間で発動していたが、今回から24時間になっている。
ゲーマーによっては、16時間以上プレイする人もいるかもしれないということを加味したうえで、24時間連続駆動しても大丈夫と検証で確認できたため、24時間にしたとのことだ。
Mini LED採用でくっきりとした色合いを実現
フルHD/360Hzと4K/160Hzを切り替え可能
最後に紹介したいのが、1152のゾーンに分割されたMini LEDバックライトを採用する27型ディスプレー「MPG 274URDFW E16M」。Mini LEDを採用することで、細部まで美しい光と影の効果を実現するという。
加えて、4K/165HzとフルHD/320Hzが選択可能。ボタン1つで切り替えられるため、遊びたいタイトルに適した解像度/リフレッシュレートを選択して遊ぶことができる。なお、ゲームプレイ中の切り替えは難しく、基本的には切り替える際はゲームをいったん落としてから切り替える必要があるとのことだ。
MSIの新しいディスプレーは、最新のトレンドはしっかりと抑えつつ、独自のテクノロジーも搭載するラインアップになっていると感じた。この中からであれば、自分のゲームのプレイスタイルにあった1枚が見つかるのではないだろうか。
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