アニメやマンガの聖地巡礼を観光DXに　ソーシャルマップ＆GPSノートサービス「聖地巡礼ノートピア」β版リリース

　株式会社TECHFUNDは4月25日に、アニメやマンガ作品の舞台になった場所を訪れ、記録を残す体験をサポートする「聖地巡礼ノートピア」β版をリリースした。スマートフォンの位置情報を活用し、実際に“その場所”を訪れた人だけが書き込めるGPSノートや、ユーザー自ら情報を投稿して作り上げていく巡礼マップといった機能を通じ、ファン同士の交流と地域活性化を促すとしている。

「聖地巡礼ノートピア」は、2つの機能を中心に構成。1つ目は、 聖地ソーシャルマップ機能。ユーザーは、自分が訪れた場所を位置情報や写真、感想とともにマップ上に投稿できる。自分だけの“聖地巡礼”記録を地図として残せるほか、マップは作品名でも検索でき、他ユーザーの投稿から新たなスポットを発見することも可能。ユーザー同士で作り、育てていくマップという趣向だ。

　2つ目は、デジタル巡礼ノート（GPSノート）機能。各スポットに“デジタル掲示板”を設置し、GPSを活用して、実際にその場所を訪れたユーザーのみがメッセージの閲覧や書き込みができる仕組みを導入。昔ながらのアナログな“巡礼ノート文化”を、デジタルで再現・拡張したという。訪れたときの感動や作品への愛情、地域への思いをその場で残せるとともに、ファン同士のコミュニケーションや「その時、その場所」の空気感を共有できるのが特徴とのことだ。

　同社によると、アニメやマンガの舞台を訪れる“聖地巡礼”は、熱心なファンによる活動であると同時に、観光や地域振興のきっかけにもなっているという。しかし、こうしたスポットの情報は一般的にはあまり知られておらず、地図に記されていないことも多く、自治体や観光施設側も地域の観光資源として生かしきれていないという課題があるという。

　こうした背景をもとに同社では、巡礼体験と地域をより深くつなげるための仕組みとして「聖地巡礼ノートピア」を開発したとしている。今回のβ版は、2026年3月リリース予定の正式版に先立ち、ユーザーからのフィードバックや利用傾向の情報を収集し分析する実証実験版とのこと。聖地巡礼目的のファンだけでなく、現地に訪れたライトユーザーなど潜在顧客を含めた幅広いユーザーのニーズを探り、正式版の品質向上につなげていくとしている。