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MWC Barcelona 2025レポート 第16回

3つ折りはファーウェイの専売特許にあらず TECNOが世界最薄5.75mmや3つ折りのスマホを展示

2025年03月05日 17時00分更新

文● 山根康宏 編集● ASCII

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 TECNOはMWC 2025でコンセプトモデルの展示を実施。新興国をメインターゲットにする同社だが、世界最薄に3つ折りと世界No.1をアピールする意欲的なモデルだ。なお製品化や販売時期については現時点ではアナウンスはされていない。

TECNO

なにこの薄さ! 厚さ5.75mmの世界最薄スマホなどをTECNOが展示

なんと5.75mm! 今年は薄型がトレンドか!? 「Spark Slim」

 Spark Slimは世界で最も薄いと言っていいスマートフォンだろう。現時点で公開されているスペックは一部だけで、ディスプレーは6.78型、側面は角を落としたエッジ形状となっている。チップセットも非公開だ。

TECNO

TECNO Spark Slim

 本体はホワイトモデルがセラミック、シルバーモデルがステンレス仕上げ。本体重量は非公開だが、ブースのスタッフによると146gとのこと。

 開発時の重量はこれよりもさらに軽く、iPhone 13 miniよりも軽量化できたという。ただし極限まで軽量化した場合、本体を手に持ったときの感覚が軽すぎるため、本体の強度に不安を持たせてしまう可能性がある。そのため、あえてこの重量にしたとのことだ。

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セラミックのホワイト

TECNO

ステンレスのシルバー

 側面から見ると、とにかく薄さが際立っていることがわかる。カメラ部分は出っ張りがあるものの、それ以外の部分は5.75mm厚のフラットな仕上がりだ。

 底面のUSB Type-C端子側は展示用のケーブルが外せない状態だったため上側から見てみると、側面がカーブしている形状もよくわかる。バッテリーはこの薄さでもにもしっかり5200mAh。45Wの急速充電にも対応する。

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側面から見ると5.75mmの薄さが一目瞭然

TECNO

上部側から見る

 薄型を売りにしたスマートフォンは今年1月にサムスンが「Galaxy S25 Edge」を発表し、MWC 2025でも展示がされている。

 しかしスペックは一切公開されておらず、本体を実際に触ることはできない。それに対してSpark Slimは稼働する実機をブースで使うことができた。このまま市場に出てきたら、先進国でも話題の製品になるだろう。

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カメラも実際に使うことができた

公表だけなら、あちらではなくこちらが世界初の3つ折りスマホ
ついに実機が公開された「PHANTOM Ultimate 2」

 ファーウェイが昨年9月に発表し、10月に中国で発売、今年1月にはグローバルで発表した「Mate XT Ultimate Design」は世界初の市販化された3つ折り型のスマートフォンだ。

 しかし、TECNOのPHANTOM Ultimate 2はそれよりも早く、2024年8月にコンセプトモデルとしてビデオが公開された。それから約半年が過ぎ、MWC 2025でようやく実機が公開された。

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PHANTOM Ultimate 2

 背面仕上げは一般的なスマートフォンと同等であり、革風仕上げで高級感を出しているファーウェイ製品とは印象が異なっている。折りたたみの構造はMate XTと同様の「Z」型に折り曲げるようになっている。

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背面の仕上げ

TECNO

Z字型に曲がる

 本体の開閉はブーススタッフが見せてくれた。完全に開くと10型4:3のディスプレーが利用できる。ヒンジはスムーズに折り曲げが可能だ。

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スタッフが開閉操作をデモ、完全に開くと10型になる

 本体を完全に閉じるとディスプレーサイズは6.48型となる。アスペクト比は公開されていないが横幅はスリムで、かなり細い形状になる。閉じたときは厚みが増すものの11mmに抑えられている。ただし、カメラ部分はそれよりは若干厚みがある。

 ちなみにファーウェイMate XT Ultimate Designは12.8mmなので、こちらの方が薄い。新設計のヒンジ構造がこの薄さを実現したとのこと。

TECNO

折りたたむとスリムに

TECNO

最薄部の厚みは11mm。ファーウェイより薄い

 折りたたんだ状態では右側面側に山折りになったディスプレーのヒンジ部分が現れ、左側にはカバーのあるファーウェイ製品とよく似た構造になっている。映像だけのべーパーモデルではなく、こうして実機の試作モデルを公開できるほど、TECNOの技術力は高いのだ。こちらもぜひ製品化を検討してほしいものである。

TECNO

閉じたときの右側

TECNO

左側

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